第十七幕:夏の街に弾む虹
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時崎「七夏ちゃん! お買い物は済んだ?」
七夏「はい☆ 花火を買いました☆」
時崎「花火か・・・買うものがあってよかったね!」
スポーツ店の事があったからか、七夏ちゃんは少し苦笑いをしている。
七夏「後は本屋さんに寄りますけど・・・」
時崎「分かったよ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
前にも来た事がある書店・・・そう言えば、ここで「空」と「虹」をテーマにした写真集を見かけた・・・まだ置いてあるかな。
書店で三人はそれぞれ別の方向に向かったようだ。七夏ちゃんは小説のコーナー、天美さんは・・・漫画のコーナーで、高月さんは・・・音楽のコーナー・・・手にしたのは楽譜かな? 高月さんは楽器の演奏でもするのだろうか? あまり詮索するのも良くないかな・・・とりあえず、あの「空」と「虹」の写真集があった所に向かう事にした。
時崎「あれ!? ・・・売れてしまったのかな・・・」
なんだか急に寒気がした。「虹はいつか消えてしまう」・・・そんな事は分かっている。だから見えている間に、出来る限りの事をするべきだ。恐らく、「空」と「虹」の写真集は、注文すれば手に入れる事ができるだろう。たけど、それはあの時、俺が手にしていた写真集・・・
<<七夏「くすっ☆ とても夢中になってたみたいですね」>>
七夏ちゃんとの思い出となっている写真集ではない・・・失ってしまってからでは、どうする事も出来ないという事だ。本当にあの時の写真集が無いか、くまなく探してみる・・・あの時一冊しか無かったからやはり・・・。念の為、店員さんに聞いてみようかとレジの方へ向かうと、書店の外で見覚えのある人の姿が・・・高月さんだ。何やら男の人に話しかけられているみたいだが・・・。
高月さんの隣に見知らぬ男・・・。俺は高月さんの様子からナンパされていると気付いたので足を急がせる。
笹夜「は、離してください!」
男 「だから、話してるんじゃ・・・」
笹夜「そういう事ではなくて、手を・・・」
時崎「高月さん!!」
高月さんは、俺の存在に気付き、こちらに来ようとしたが、ナンパ男に手を掴まれてしまっていた。状況はあまりよろしくないと思ったその時!
男 「アイタタッ!」
ナンパ男は声を出して高月さんの手を離す。俺は何が起こったのか分からない。ナンパ男の大きな声で天美さんも、この事に気付いたようで、一気に高月さんの元へ駆け寄る・・・流石足が速い! 天美さんは高月さんのそばに駆け寄り、ナンパ男を睨み付ける。俺も高月さんのそばに駆け寄る・・・。
男 「チッ! 男付きかよ!」
心桜「なにぃ〜!!」
男 「ちょっと、道を聞いただけだろ?」
時崎「そうは、見えなかったが・・・」
男 「フンッ! この怪力女!!」
笹夜「っ!!!」
時崎「お
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