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翠碧色の虹
第十七幕:夏の街に弾む虹
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時崎「七夏ちゃん! お疲れ様!」
七夏「はい☆ 柚樹さん☆ 私、お部屋にもどりますね☆」
時崎「もうお休み?」
七夏「いえ、ここちゃーと、笹夜先輩のお布団の準備がありますので♪」
時崎「俺も手伝うよ!」
七夏「ありがとうです☆」
心桜「あたしも、二階で休む〜! 笹夜先輩も!」
笹夜「ええ♪」

三人と一緒に二階へ上がる。

七夏「柚樹さん、お部屋、入ってもいいですか?」
時崎「ああ。もちろん!」
七夏「失礼します!」
心桜「あたしも、失礼しますー!」
笹夜「こ、心桜さん!」
心桜「いいよねっ! お兄さん! ・・・って、もう入っちゃってるけど」
七夏「くすっ☆」
笹夜「もう・・・すみません、時崎さん」
時崎「全然構わないよ! ありがとう。高月さん」

廊下に居る高月さんを見ていると、なんとなく、この三人の関係が見えてきた気がする。

心桜「んー冷たくて気持ちいぃー!」

天美さんは、押し入れの中の布団に、両腕を突っ込んでいた。天美さんらしいな。

七夏「もう☆ ここちゃー!」

七夏ちゃんが少し困ったような笑みを浮かべる。

七夏「柚樹さん、すみません。今、お布団を用意しますね♪」
時崎「ありがとう。天美さんの部屋から準備しないの?」
七夏「ここちゃーの泊まるお部屋は、押し入れがありませんので、お布団はここに一緒なのです☆」
時崎「なるほど」

七夏ちゃんは、俺の部屋のお布団を準備してくれている。俺も押し入れからお布団を取り、そのまま天美さんの泊まる部屋に運ぶ。

心桜「お兄さん! ありがとう!」

天美さんは手に枕を持ったまま、扉を開けてくれた。

時崎「お邪魔します」
心桜「その辺に適当でいいから!」
時崎「ああ」

お布団を置いて、自室に戻る。
七夏ちゃんは、高月さんの泊まる部屋に居るようだ。部屋を見ると、お布団が敷かれている・・・もう見慣れた風景に思える。
まだ寝るには早いので、「七夏ちゃんのアルバム作り」を再開する。今日からは、高月さんもアルバムに参加する事になり、より賑やかになりそうだ。高月さんの虹は、現実と写真が一致しているみたいだ。写真に写っている高月さんの虹・・・七夏ちゃんには、どんな色に見えているのだろうか?
アルバムに写真を配置しながらも、その事が気になってしまう。今日一日、高月さんと一緒に居たけど、七夏ちゃんや天美さんは、高月さんの虹の事については一切話していなかった。既に知っている事だからかも知れないけど、七夏ちゃんと初対面の時のように、虹の事を何でも話すのは考えものだと思う。考え込むと、手が止まってしまう。再び、アルバム作りに集中する。

MyPadで、今日撮影した写真を、デジタルフォトアルバムに追加する。写真のレイアウト自体は
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