暁 〜小説投稿サイト〜
メスデカ
フィギュアスケートの堕天使
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 結子がソファーに座り少しすると先ほどの女性がお茶とお菓子を持ってきた。

「……ということでお邪魔させてもらったのですが」
「浅井姉妹はお気の毒です、何も自殺しなくても」
 鈴木誠が鎮痛な面持ちで喋る。
(何かわざとらしいのよね)
 結子はこの男が何か知っていると直感した。

「まだ自殺と決まった訳じゃありません」
「しかし先ほどテレビのニュースで警察が浅井瞳を自殺と断定したって報道していましたよ」
 「えっ?」
 (知らなかった……しかしこの男は何か怪しい)

 結子は自分の直感に自信を持っていた、もちろん当てずっぽうではない、経験に裏付けされた直感だ。
「ともかく浅井姉妹について知っていることを聞かせてください」
 頭をさげる。
 鈴木誠は舌舐めずりをしながらその様子を見ている、妻の陽子も同じようにやらしい目つきで眺めていた。
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