暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
紅き剣閃編
Sword×Sword ―決闘
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し、視線を闘技場に戻す。



キリトの神速の剣撃をヒースクリフが防ぎ、打ち返す。

双方のHPは徐々に減少し、やがて後一撃で勝負がつくところまでいった。

キリトが必殺のスターバーストストリームを敢行する。

徐々にヒースクリフの反応が遅れ、最後の一撃は絶対に防げない。

しかし――、



鋭い金属音をたてて、キリトの一撃は弾かれた。

ヒースクリフのカウンターが決まって終了。アスナは、はぁ…とため息をついていた。



「アスナ」



「うん?」



「キリトを拾っとけよ。俺は行く」



「うん、頑張ってね」



「おう」



選手が入れ替わり、俺とロイドが対峙する。



「団長からの伝言です。『こんなことになっているとは知らなかった。すまない』と」



「断じて許さん(笑)。と言っとけ」



「……了解しました」



双方がニヤッと笑って構える。



背から刀2本を抜いて、『白蓮妖ノ刀』を地面に突き立てる。

いぶかしむロイドに向かって芝居めいた口調で言う。



「舐めている訳ではないが、最初はこっちでやらせてもらう。……《両刀》を使うかどうかはお前しだいだな」



「……1分で使わせてやりますよ」



「なに、そんな時間は取らせない」



右のローブをたくしあげ、腕の《環》を露出させる。

それに触れると《世界》が紅蓮に染まった。



「………ッ!?」



光はすぐに落ち着いたが、まだ鳴動するように光っていた。そして、『沸々ノ太刀』は――



紅蓮。いや、もはや真紅か……。刀身が紅々と燃え、刀の軌跡は炎の道となった。

熱くはない。たが、この寒気は一体何であろうか?



「30秒で終わる。さあ……」



ゴウッと前方を切り払い、相対者に告げる。



「《両刀》を使わせることができるか?」



これが答え。例え世界が強大でも残酷でも理不尽でも、それに全力で抗い、時に圧倒する。



俺は弱いから……そんなことしか出来ない……。



なあ、―――。お前ならどうするんだ?





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