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赤き巨星のタイタノア
第11話 神は力を、人は勇気を
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 タイタノアが威流を受け入れ、両者の「合体」が実現した瞬間。巨人の全身が眩い輝きを放ち――辺りを包み込んで行った。

「なんだ……あの光!?」
「ロボットが……!」

 そんな突然の変化に、円華や竜也が目を見開き。

『こちらファイター1! 主神タイタノアが……激しく発光しています!』
『何が起きているというのだ……!?』

 空戦艇部隊の面々が、驚嘆の声を上げていた。

「……ここは……!」

 ――その頃。開かれたプロテクターからタイタノアの内部に進入していた威流は、彼の「視界」が辺り一面に広がった部屋に辿り着いていた。
 気がつけばその手足には、機械のコードのようなものが絡み付いている。タイタノアの神経系と連結しているそれは、威流の動きとタイタノアの動きを共有させていた。

(腕が、足が、身体中が……タイタノアと繋がっている! これが、ルクレイテさんが言っていた「合体」なのか……!)

 戦死もしくは脳死により、自ら体を動かせなくなった機械巨人族の体を、代わりの「脳」が操作する。それを目的として生み出された、このシステムを使い――威流は生きながら己の身を委ねたタイタノアの身体を、自分のものとしていた。

「凄い……これなら!」

 その力を、理解した瞬間。威流は沸き立つ衝動の赴くまま――大森林の上に、雄々しく立ち上がり。

「はぁあッ!」

 後方から襲いかかってきた大怪獣の顔面に、俊速の裏拳を叩き込んだ。巨大な鉄拳が弧を描き、鋼の鱗を叩き割る。

「……!? た、竜也、今の!」
「ロボットの動きが変わった!? しかも、今の裏拳……!」

 顔面から鮮血を噴き出し、後方へ引き下がる大怪獣。その異様な光景に、上空から巨人の豹変を目の当たりにした竜也と円華が、驚愕の声を上げた。

「トアァアァッ!」
『ぬぉおぉお! 怖くなんか怖くなんか怖くなんかぁぁあ!』

 初めて見せた「怯み」。そこを突かないわけにはいかない。
 威流はタイタノアの拳と獅乃咲流空手を武器に、一気に攻め立てた。矢継ぎ早に飛び出す突きと蹴りが、大怪獣の体を打ち据え、その身を覆う鱗を砕いていく。

「せぁあッ!」
『あひィィイ! や、ヤケクソじゃああ! 特攻じゃあぁあ!』

 その怒涛の攻めに、大怪獣だけでなく当のタイタノアまでが恐怖していた。だが、もはや他に手はないと知っている以上、威流を追い出すわけにもいかず……泣きながら自棄になっている。

獅乃咲流(しのざきりゅう)――波濤精拳(はとうせいけん)ッ!」
『なんじゃこれぇえ!? なんか出たぁあぁあ!?』

 そこへ、畳み掛けるかの如く。タイタノアの両掌より出ずる真紅の「気」が、球体の波動となり――大怪獣の巨体に、炸裂した。その躰
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