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Paladin Proposal―聖騎士の提案
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のうちと思って頑張りたまえ、若者達よ」



「うるせ……」



軍が口々に礼を言い、回廊に出て転移していく。

クライン達は疲れ果てた俺たちに代わって75層を開きに行った。

部屋に3人だけとなり、うち2人は未だにくっついている。

俺はいったいどこを見ていれば良いのだろうか……。



「おい……アスナ……」



「…………怖かった……2人が死んじゃったらどうしようかと……思って……」



「…………」



驚いた。この子の中で自分がそんなことを言われるほど重要な存在だったとは。



「……何言ってんだ。先に突っ込んで行ったのはそっちだろう」



「む、薄情なやつだな。お前が真っ先に来いよ」



「急に飛び出したからびっくりしたんだよ!」



とは言うものの、ボスにたどり着いたのは同時だったのでそれ以上に追及しない。

その場に再び静かな沈黙が流れた時、アスナが微かな声を発した。



「わたし、しばらくギルド休む」



「や、休んで……どうするんだ?」




「君達としばらくパーティー組むって言ったの……もう忘れた?」



途端に、キリトが大きく目を見開く。

この世界で生き残るために、他のプレイヤー全員を切り捨てた自分にまた仲間を求める資格があるのか?

否、あるはずがない。それは既に取り返しのつかない結果を生んでしまった。

また、同じことが起こればキリトが正気でいられる保証はない。

だが、キリトがあのギルドに入った時俺は本当のことを明かさずにそのギルドでやっていく事に賛成した。

この世界において大切な友人に親しい仲間ができたのは純粋に嬉しいことだった。

それとなく、格下のプレイヤー達を導いているあいつは楽しそうだったのだ。

自分の強さを以て他を守ることができる爽快さを知ってしまったのだ。

それが危険なことだとは分かっていた。自信の驕りは危険をもたらす。

だが、俺は止めなかった。

この世界が現実と同様に危険を孕んでいることを忘れていた。

あのギルドを壊してしまったのはキリトであり、俺の浅はかさだった。

そして、俺は罪から逃げた。キリトの方が何倍も苦しんでいるのは簡単に予想がついたのにも関わらず。

俺もまた卑怯者だ。

それを秘かに気にして、一時期は彼を避けていたりした。

いつしか時が傷を風化させ、心の底に沈みきった時、俺達は互いに何事もなかったように普通に接し始めた。上っ面だけ笑いながら過ごし、いつしかそれが本物になっていった。

それだけの苦しみを味わったにも関わらず、キリトはまた迷っている。

2人が仲良く
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