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魔王卑弥呼

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幻ではなくこの現実社会で!」
 卓は唾を飛ばして熱弁する。

「僕は……僕は自分の打ったそばを多くの人に食べてもらいたいんだ」
 涙を流し鼻水も垂れてくる。

「みんな……一言ずつお願いします」
 卓が頭を下げる。

「私は……まだまだやりたいわ、主役だものね、でも卓がそう決めたんなら仕方がないわね、どんな役でも良いからあなたの作品に出してね」
 美樹の目が赤く充血している。

「私は……途中からだけど楽しかったな、ハムちゃんに辛く当たったのがいけなかったのかな?私もチョイ役で良いからまた蘇らせてね」
 麻美も目が赤い。

「俺はこの前出たばかりだからあれだけど……こんな中途半端で終わらせて、あんたにはプライドが無いのかい? まあしかし辞めたいのなら仕方がない、このままじゃどこへ行っても多くの人にそばを食べてもらえないよ」
 ハムスターなりの叱咤激励だった。

 鬼形卓、織田美樹、佐々麻美、ハムスター一同が正座して頭を下げる。
「今までありがとうございました」
 声を揃えてお別れの挨拶です。
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