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とある3年4組の卑怯者
47 乱暴者(あばれんぼう)
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戦していた。山田はくすぐり攻撃などで応戦し、はまじとブー太郎で二人がかりでかかるも子分一人も倒せずやられる。しかし、それでも立ち向かう。そこで花輪が急所を突く。山根は胃腸を痛くして動けなくなり、蹴り飛ばされたが、花輪の助けで撃退できた。永沢は手も足も出せずに立ちすくんでいた。子分の一人が永沢に近づく。
「んだあ、コイツビビってんぜ!やっちまうか!」
 子分の一人が永沢の胸ぐらを掴んで地面に投げつける。しかし、花輪がその場に向かって、脇腹を蹴った。
「永沢クン、大丈夫かい!?」
「ああ、ありがとう、花輪クン・・・」
 その時、山口が近づいてきた。
「テメエ、やるじゃねエか。まア、そウイウ奴のために用意した武器がアるがな」
「武器だって?」
 花輪が聞いた。山口は縄跳びに使う縄を出して振り回す。
「縄跳びを・・・危ないな・・・!」
 藤木はそれを見て立ち上がろうとする。痛みで立つことさえ億劫だったが、何とか立てた。
「藤木君、大丈夫なの?」
 リリィが心配して聞いた。
「花輪クン達も戦っているんだ。僕だけ何もしないわけには・・・」
 藤木は痛みをこらえて歩く。親分の縄飛びの先が花輪の顔に向かう。花輪が何とか縄跳びの持ち手部分が顔に当たるのを回避した。しかし、山口はそれでも余裕の表情だった。
「おい、やれ!」
 別の子分が後ろから花輪の尻に蹴りを入れた。花輪が横に体を逸らして何とか避けた。しかし、跳び縄の反対側の持ち手部分が花輪の顔に当たった。花輪は顔に当たったところを手で抑える。
「花輪クン!!」
 リリィが泣き叫ぶ。とうとう花輪までもがやられてしまった。山口が縄で花輪を叩く。
「へへ、結局はテメエも負けるのに無駄な戦いをしてたってことだな!」
「やめるじょ〜!」
 山田が暴れん坊を止めようと必死で彼の腕にしがみついた。しかし、簡単に振り払われる。
「邪魔すんじゃねエ!」
 藤木が必死で山口に近づく。
「や、やめろ・・・!!」

 その頃、まる子たちは花輪家に辿り着いていた。インターホンを押す。
「助けてください!花輪クン達が暴れん坊たちと喧嘩をしているんです!止めてください!!」
『畏まりました。ヒデじいをそちらに向かわせます』
 ヒデじいが車を回して現れた。花輪の母も乗せている。
「お坊ちゃまが喧嘩を!?」
「そうなんだ!だから助けて!」
 たまえが懇願した。
「分かりました!お坊ちゃまたちはどちらにおりますか?」
 まる子たちは公園の場所を教えると、ヒデじいは車を飛ばした。
(お坊ちゃま、すぐに向かいます。もう少しの辛抱です・・・)
(カズちゃん・・・大丈夫かしら・・・)
 ヒデじいも花輪の母も花輪が心配でたまらなかった。
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