使い魔ハムスター
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りだな」
美樹の視線の先にはハムスターがこちらを向きながらしゃべる姿があった。
そいつが窓際から飛び降りて床を走り出す、そして2人のテーブルに乗って来た。
「よっと」
格好をつけたいのかかけそばの汁が残っている器の淵にチョコンと乗る、体がフラフラとしていて今にも落ちそうだ。
「押すなよ絶対に押すなよ」
そう言われると押してみたくなるのが人情だ。
麻美はハムスターの背中を押してやった。
「ポチャン」
「ぎゃー熱い熱い殺す気か!」
ハムスターが器から飛び出る。
「大袈裟ねぇ、もう熱くないよ?」
麻美が呆れたように話しかける。
「訴えてやる!」
ハムスターは怒り心頭なようだ。
「あなた使い魔よね?話してくれる色々と」
使い魔ハムスターの話では2人を殺すためにユーノスロードスターごとこの世界に引き釣りこんだとの事だった、その時に後ろの軽自動車も巻き込んだ。
どうでも良い軽自動車の家族はすぐに来たが肝心の2人が待てど暮らせど来ない、2人が来るまで40年も持ったというのだ。
「店の人も巻き込んだの?」
美樹が聞く。
「違う違う、あいつらに命令されたんだ、俺は店番だ、あんたらの姿を見たら知らせるように言われてただけだ」
美樹はアゴに手を当て考える。
(えっと……つまり3人家族がそば屋に居た時はこの人達はいなかったってことよね、店主とハムスターだけが40年待ってたってことかな?)
他にも色々と聞きたい矛盾点などがあったが白人の男に遮られた。
「ペラペラと使い魔の分際で」
白人の男だ。
「ひねり潰すぞ」
黒人だ。
「遊んであげる」
女だ。
次は店主だろうと思い美樹と麻美が店主を見る、しかし店主は困ったような顔をするだけだった。
「麻美、店から出るわよ」
「お金払わないと」
美樹と麻美はお金を払わずに店を出る、ハムスターも着いてくる。
2人と1匹に続き客の3人も出てくる。
「魔王卑弥呼、いくらお前でも四天王3人を相手に勝ち目はないぞ!」
白人が残酷な笑みを浮かべて話す。
「四天王!!」
美樹が驚き叫ぶ。
(そうか……なるほど……山の空間を変えるような強力な魔力も四天王3人が協力すればあり得る……しかし」
これほどの魔力であれば必ず気付くはずだ、しかし現実はハムスターに教えてもらうまで魔力を感じなかったのだ。
「ふふふ、なぜ魔力を感じなかったのか不思議そうね」
女が楽しそうに説明を始める。
「教えて上げる、私が魔力の気配を消し去り、後の2人が空間を作り広げたのよ」
「悪魔の仕業と知られずに隙を見つけて葬り去る計画だったけどハムスターが裏切るとは思わなかったわ、もう魔力の気配を消す必要がないわね、私は帰
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