第四章
[8]前話
「よかったですか」
「うん、だから特別に」
笑ってだ、店長は二人にあらためて話した。
「今日はサービスだよ、好きなお酒持って行っていいよ」
「好きなですか」
「ワインでもビールでも日本酒でもカクテルでもね」
それこそと美奈代に話した。
「持って行って」
「そしてですね」
「家で飲んでよ」
こう二人に言うのだった。
「そうしてね」
「それじゃあ」
「そうさせてもらいます?」
美奈代だけでなく岡本も言った、二人共かなり疲れたのでそれ位は貰ってもいいだろうと思ってのことだ。
「今日は」
「そうよね」
「ボトル二本、日本酒だと一升まで持って行っていいよ」
店長は二人に笑って話した。
「ビールだと缶一ダースね」
「じゃあビール貰います」
「私は日本酒を」
美奈代と岡本はそれぞれ飲む酒を頭の中で選んで決めた、そのうえで店長に対して話した。
「それでお掃除の後はお家に帰って」
「飲ませてもらいます」
「そうしてね、それでね」
さらに話す店長だった。
「今日はゆっくり休んでね、代休シフトに入れておくから」
「私明日入ってますから」
「私もです」
美奈代も岡本も言ってきた。
「宜しくお願いします」
「明日も」
「うん、明日も頼むよ」
店長も二人にこう返した。
「明日は予約入ってないし明後日は平日だしね」
「今日みたいにはですね」
「忙しくはないですね」
「だから安心してね」
二人に笑って言うのだった、そしてだった。
美奈代は店の掃除が終わると岡本と一緒にそれぞれが飲みたい酒を持って店長に挨拶をして帰った。そうして家に帰るとシャワーを浴びてビールを飲んだ、忙しかった後のビールの味は最高だった。
助っ人として 完
2017・10・28
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