0205話『ハロウィンの日と油断』
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したのか、
「ぷはぁっ……司令官の反応はとっても可愛かったわぁ」
「そうねー……提督、こんなサービスは今日だけですよ♪」
最後に二人はウィンクしながらもちゃっかりお菓子も貰って執務室を出て行った。
私はやっと解放されたのを実感したのかその場でへたり込んでしまう……。
《て、提督!? 大丈夫ですか!》
「あはは……大丈夫そうに見えるなら榛名は眼科に行った方がいい……あの二人は本当にやばいな……」
二人の行動に戦慄していながらもそれから朝潮達が来て、その真面目というか素直さに思わず涙を流しそうになったのは内緒だ。
そしてその後に軽巡や重巡、特殊艦の子達も来たりしたけど無事にあらかたお菓子も配り終えたと思った頃に、
「ヘーイ! テートクー! トリック・オア・トリートネー!」
またしてもサキュパスが現れた。しかも予想通り金剛だった。
「やっぱり来たか……」
《そうですね。しかも予想通り大胆な恰好で来ましたね……金剛お姉さま》
「ワッツ!? もしかしてすでに誰かこの恰好で来ちゃったデスカ!?」
「ああ……しかもちょっとした爆弾を置いていったよ」
「チッ……先を越されたネ……」
金剛は本気で悔しがっているようだった。
まぁ、もう油断はしないで挑みたいのでちゃんと視界に金剛を収めながらもお菓子を渡そうとしたんだけど、
「あ、あれ……? もしかして……」
《あはは……お菓子、切れちゃいましたね……どうしましょうか?》
「ほほーう……? それはいい事を聞いたなぁ〜」
そこに龍驤の声が金剛の背後から聞こえてきた。
まさか……!?
私は思わず執務室の端へと逃げていきながらも、
「そやでー? 司令官、油断したなぁー……ここからは大型艦の出番やで!」
そしてぞろぞろと入ってくる戦艦や空母の皆さん。
「ひゃっはー! 提督、お菓子がないんだって? そりゃいかんなー!」
「隼鷹……」
「Admiral……せっかくですからイタズラされてくださいね?」
「「「トリック・オア・トリート!」」」
「うわー!?」
《て、提督ーーー!!?》
それから次々とやってくるみんなに私はなす術もなくイタズラされまくったのであった……。
くそう、来年は全員分用意しとかないと……。
私はそう心に誓ったのであった。
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