リトルガーデンへ
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ルフィ達はメリー号をリトルガーデンの沿岸へと停泊させる。
ゾロが舵を降ろし、サンジが風で流されることを防ぐべく帆をたたむ。
ルフィ達の眼前には見渡す限りの広大なジャングルが生い茂っていた。
眼前には百獣の王であるライオンが血だらけで地に倒れ伏し、地表には巨大な生物の足跡が見受けられる。
また、明らかに大古の時代に生息しているはずの生物も先程から姿を見せており、この島の異常性を際立たせていた。
これら全てが偉大なる航路の出鱈目な気候による影響であると考えると恐ろしいものである。
太古の時代の生物と植物が今なお生き続けている島
此処は全てが外界から完全に隔絶され、過酷な生存競争が続く弱肉強食が法である世界だ。
如何なる者であろうとも足を踏み入れることなど許されない絶海の孤島、それがリトルガーデンである。
「ここがリトルガーデン……」
「皆、聞いてくれ。実は俺"この島に入って行ったら死んでしまう病"になっちまったんだ」
ナミとウソップの2人はリトルガーデンの存在感に圧倒され、余程怖いのか体を大きく震わせている。
ウソップに至っては奇妙な新病を発症していた。
「サンジ、海賊弁当!冒険のにおいがプンプンするぞ!」
「もう島を散策する気かよ、ルフィ?」
「おう!当たり前だろ!」
我らが船長ルフィにはそんな2人の言葉は聞こえていなかった。
ルフィは今すぐにでもこの島を探検したいのか満面の笑みを浮かべ、目を輝かせている。
もはや彼の目には眼前の島しか映っていなかった。
「それなら、私もお弁当を作ってもらっていいかしら、サンジさん?」
以外にも乗り気な王女ビビもこの島の上陸に名乗りを上げる。
流石は敵の組織に単独で乗り込んでいただけのことはある。
「もちろんだよ、ビビちゃん?」
「さあ一緒に行くわよ、カルー」
「くェッ!?」
カルーをサラッと道連れにするビビ
カルーは驚きにより口を大きく開け、涙を流していた。
「カルー、尋常じゃないくらい震えてるけど……」
ナミの言う通りカルーは生まれたての小鹿のごとく足を震わせている。
カルーの表情からはビビに対する涙ながらの強い否定の懇願の意志が見て取れた。
「大丈夫よ、こう見えてカルーは強いから」
ビビはカルーの逃げ道を完全に防ぐ。
これでカルーは主人の提案を断ることができなくなった。
そこには逆らうことのできない主従の関係があった。
まるで断頭台へと上がる犯罪者のごとく蒼白な表情をカルーは浮かべている。
カルーはビビの安息のための犠牲になったのだろう、そう犠牲にな
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