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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
リトルガーデンへ
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は折れた。
 ため息を吐き、その場で脱力する。
 今だ島の方を名残惜しそうに見ていたが

 対するナミとウソップは満面の笑みを浮かべていた。

「さっすが、アキト!俺はお前なら頷いてくれると信じていたぜ!!」
「アキト、私もよ!!」
「はぁ……」

 アキトは肩を落としため息を吐く。
 今のアキトの心に渦巻いているのはルフィ達と一緒に行けば良かったという後悔の念とどや顔を浮かべているウソップへのどうしようもない苛立ちのみである。

この憎悪、生半可なものでは収まらぬぅ!!

「そんな落ち込むなよ、アキト!俺様の勇姿を聞かせてやるから!!」
「そ れ は や め ろ」

 気分が落ち込んでいる今の自分にそれは効く。
 丁重にお断りする。

「あっちに座るわよ、アキト!!」

 アキトは力無くナミに手を引かれる形で船の奥へと歩いて行った。

 畜生、畜生ぉ……



「俺達ウソップ海賊団は8000人の部下たちと共に凶悪な海賊達を……」

 メリー号の甲板の上で自身の冒険物語()を饒舌に語るウソップ
 先程から彼の語りは勢いが衰えることなく永遠と続いている。
 まるで壊れたラジカセだ。

 アキトとナミの2人は……

「このみかん美味しいな」
「当然でしょ?ベルメールさんのみかんよ」

 アキトはみかんを美味しそうに食し、ナミはメインマストに背中を預け本を読んでいた。
 終始、この2人はウソップのことなど気にも掛けていなかった。

「これは絶品だわ」
「まだあるわよ」
「それじゃあ遠慮なく」
「……」

 今でもアキトとナミは会話に花を咲かせており、ウソップは普通に無視されている。
 途端、真顔になり2人を見つめるウソップ

「……」
「ナミは何の本を読んでいるんだ?」
「え〜と、確かこの本のタイトルは……」
「少しは俺の話を聞いてくれよ!?」

 遂にウソップは我慢出来ずに絶叫する。
 髪を掻き毟り、アキトとナミに近付いてきた。
 目は血走っており普通に怖い。

「何よ、ウソップ?あんたまだ話してたの?」
「話してたわ!?お前らが仲良くみかんを食べている間ずっとな!!」
「どうせ全部嘘なんでしょ?」
「ぬぐっ!」

 ウソップの心にナミの正論という名の刃が突き刺さる。
 やはり嘘であったようだ。
 目をウロウロとさせたウソップは次に黙々とみかんを食べているアキトに狙いを定めた。

「アキト、お前なら俺の話を聞いてくれるよな!?」
「悪い、ウソップ。興味ないわ」

 アキトに縋るも一蹴
 アキトの一言(とどめ)で甲板に崩れ落ちるウソップ
 ナミは終始無視を決め込んでいる。

すまない、ウソップの話に微塵も興味
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