第25話 フィーとのデート
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現在ヴァンクール大通りの駅前の広場でフィーを待っている所だ。態々待ち合わせなんかしなくても同じ宿に泊まってるんだから一緒に行けばいいだろう、と俺は言ったがフィーは「その方がデートっぽいから」と言われてそうすることになった。
しかしデートなんて言い方をするなんてフィーも年頃の女の子になったんだなぁと若干年寄り臭い事を考えてしまった。昔行ったカルバート共和国以来オシャレを意識しだしたりマリアナ姉さんから髪の手入れの仕方を習ったりと最近のフィーは少しづつ大人の女性に近づいていた。
(しかし無防備な姿をさらすのは止めてくれないかな……)
精神的だけでなく肉体的にもフィーは成長していた。だが成長していると言ってもまだ子供なので薄着で俺の寝ている寝床に潜り込んできたり、風呂上がりにタオル一枚で歩くこともある。正直健全な男からすれば変な気になってしまうので止めてほしい。
(いつかはフィーにも彼氏ができるのかな……)
あれだけ可愛いのだから言い寄る男もそろそろ出てくるだろう。フィーが俺に彼氏を紹介する光景を考えて無性にイラついてきた。
(まあそうなったら俺も義兄としてちゃんと対応しないとな)
少なくとも俺以上に強くなければ話にならないな。どうせその後ゼノやレオ、最後には団長も待ってるだろうし……あれ、フィーと交際するのって死地に向かうようなものじゃないか?
「リィン、お待たせ。待たせちゃった?」
そんなことを考えている内にフィーが来ていた。普段着ている西風の旅団の黒いジャケットではなく私服姿だ。
「いや俺も少し前に来たばかりだから大丈夫だ。それよりも私服似合ってるな」
「ふふっ、リィンが選んでくれた服だからね」
フィーが来ている服は、前に俺が選んだものだ。姉さんや団の女性たちにアドバイスを貰っておいてよかったよ。
「それで最初は何処に行くんだ?」
「まずは『サ・ルージュ』に行きたい。ストレガー社の最新モデルのスニーカーが出るらしいから見てておきたいの」
「なら俺はブックストアに寄ろうかな。アドル戦記の最新刊が出てるはずだったから丁度いい。じゃあ向かおうか」
「それじゃレッツゴー」
フィーはそう言うと俺の右手を自分の左手で指を絡めるように繋いできた。ちょっと驚いたが俺も優しくフィーの手を握り返して二人でサ・ル−ジュに向かった。
そこでストレガー社最新モデルのスニーカー『ストレガーX』を購入した後プラザ・ビフロストに向かいブックストア『オルタナ』で本を買いついでに喫茶コーナー『ミモザ』で少し早めの昼食を食べて外に出た。
「シーフードカレー、美味しかったな」
「ん……満腹」
フィーは満腹になって少し
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