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衛宮士郎の新たなる道
第8話 負けられない戦い
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から受けた決闘に立ち会って――――というより、立ったままだと言う理由から審判役を引き受けていた。

 「うむ。何所までも穢れの無い努力だな」

 今もまさに義経は決闘中だ。
 バッタバタと挑戦者を倒したので、今は彼女(・・)と決闘中だ。

 「以前とは比べ物にもならない無駄のなさ。ス・・・アルバの教えも報われよう」

 レプリカ同士とは言え、剣戟の音と火花が連続して当たりながら鳴り響いて行く。

 「まだ一月だがいい成果だな――――カズコ」

 そう、義経と対峙して互角の剣戟を魅せているのは、川神一子だった。

 「ハッ!フッ!セイッ!」
 「やっ!クッ!ハァアア!」

 無駄が多かった今までとは違い、長物の一つである薙刀のリーチを生かした合理的な縦横無尽の技を繰り出して行く一子。
 対するは長くも短くも無い刀で、自身の速さを生かした連撃で懐に入ろうとするも、見事な薙刀と体術により攻めあぐねている義経。
 両者の攻防は一見すれば互角だが、実のところ一子有利であった。
 別に今の一子の力量が義経を上回っている訳では無い。
 理由は二つ。
 一つは今まで決闘して来た故の疲労。義経自身は自覚は無いが、全快時よりも一太刀一太刀の冴えが鈍くなっておりキレが普段よりも低くなっている。
 そしてもう一つが性格だ。
 義経は自身の責務を理解している。気負いすぎても居るようだが、真面目なので挑戦者の力量が低かろうと手心を加えてわざと負けるような真似はしない――――のだが、その優しい部分の性格もあって本人は全力でも無意識的に力をセーブする面もあるのだ。

 「ヤッ、セイ、ハァアア!!」
 「クッ!」

 この二つの理由により、徐々に義経が押され始めていた。
 それを丁度仲良くなる切っ掛けが出来て一緒に降りて来た大和と弁慶が戦況に驚く。

 「義経が押されてる?」
 「凄いなワンコ・・・!」

 これにギャラリーも大いに盛り上がる。
 まさか一日目からあの源義経のクローンが敗れるとはと、予想外だったことも大きい。
 だが当の本人である義経は、そうやすやすと負けるわけにはいかない。
 理由は自身の責務、それに立ち合いを頼んだシーマへの憧「何言ってるんだ作者!断じて義経はそんなこと思っていない!!」――――尊敬と目標として定めたシーマの前で無様を曝す訳にはいかないからだ・・・・・・と言う事らしい。
 しかし負けるわけにはいかないのは一子とて同じこと。
 理由は純粋に勝ちたいからだ。
 最近の勝率は決して高くない。それに昨日の百代対シーマの戦いを見て気分が高揚しているのもあるだろう。ある。あるんだ。だ・か・ら!

 (負け=師匠から面目立たず説教を受けるのが怖い訳じゃ、わけじゃじゃじゃじゃじゃじじ
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