第三十九話
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…………………………いやぁ。」
青葉さんは少し間をあけて、口を開いた。
「本当に、大好きなんですね。」
「……………………はい。」
私は伏せたまま肯定した。
「それで、告白する気は?」
「えっ……………………。」
私は思ってもみない台詞に飛び起きる。青葉さんはさっきまでと違う真面目な表情だった。
「そんなに千尋さんのことを想ってるのなら、いっそのことぶちまけてみてもいいんじゃないですか?そりゃあ、断られるかもと思ったら、簡単にできることとは思いませんけど…………。」
珍しく、自信のない表情を見せる青葉さん。それほど真剣に聴いてくれているのだろう。
「………………自信が、ないです。私が、千尋さんに好かれてるって、どうしても思えなくて…………。」
それに、と私は続ける。
「多分ですけど、千尋さん、木曾さんのこと好きですし。」
「ぶっ。」
飲んでいたオレンジジュースを吹き出す青葉さん。机に飛ばなくて良かった。
「え?」
私は青葉さんのその反応に驚く私。てっきり皆そう思ってるものだと思った。
「くっ…………くふふっ…………はははっ……………………はははっ!そ、それ、本気ですか!?」
青葉さんは笑いを堪えながら私に話し掛ける。
「ほ、本気ですよ!だから、その、不安で…………。」
木曾さんは千尋さんをみつけた張本人。千尋さんが鎮守府に溶け込めるようになったきっかけも作って、千尋さんと話が合う。
それこそ、千尋さんにはあんな気の強い人の方がお似合いだと思う。私みたいな気の弱い人なんかより。
「いやぁ……………………なら私からは何も言うことは一つだけ。」
青葉さんはそう言うと、いつの間にか食べ終わっていたトレーを持って立ち上がった。
「後悔しないように。」
その一言が、なぜか怖く感じた。
「それでは、私はこれで!そろそろ帰ってくる頃ですしね。」
青葉さんはそう言うと、トレーをカウンターに返して、食堂から出ていった。
「…………………………。」
『後悔しないように。』
その言葉が、私の頭の中でずっとグルグルしていた。なにを後悔するんだ?いつ?どこで?
そんなことをずっと考えていた気がする。
「スタミナオバケかあああああああああああああああああああああああああ!!」
「艦娘が言うんじゃねぇええええええええええええええええええええええええ!!」
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