合宿開始
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たな」
「え?」
「お前は選手のことを考えてるようで考えてない。お前はあのことから目を背けたいだけだろ?」
「「でもそれで後悔するのはあいつらなんだぞ」」
2人の声が被った。確かにその通りなのかもしれない。自分は過去のしがらみの中でいつまでと囚われている。ただその拭えない過去から目を背けるために、出し惜しみをしていたに過ぎない。
「じゃあ・・・どうすればいいんですか?」
勝つための投手はいる。だが1人に頼りすぎてはまたかつての過ちを繰り返す。多くの監督を悩ませるジレンマを前に、彼は何が正解かわからなくなった。
すると徳川が八崎に何かを耳打ちする。それに彼は驚いたが、不満そうな顔をしつつも頷いてくれた。
「剛。明日の午後、シートバッティングを入れてくれ」
「シートバッティング・・・ですか?」
守備に野手を着かせた実践的な打撃練習。だが強化練習を名目にしている彼としては、まずはゲージを使い量を打たせたい。
しかしそれに徳川は耳を傾けない。彼はどこかに電話すると、再度彼の方を振り向いた。
「明日は俺が投げてやる。心して準備しろ」
「え?和成さんが?」
突然の提案に困惑せずにはいられない剛を尻目にその場から立ち去っていく先輩方。呆然としていた彼が正気を取り戻すのは、穂乃果に呼ばれてからだった。
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