合宿開始
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というより投手力が問題なのか?)
マウンドにいるのは茶髪の少女とロングヘアの少女。彼女たちも守備力はそれなりにあるようで、負けた理由がイマイチわからない。
ガチャ
そこで徳川は一度見切りを付けグラウンド内へと入ってくる。それに気付いた剛や穂乃果たちが挨拶すると、彼は片手を挙げて答え剛の元に歩み寄る。
「剛、ピッチャーは投げ込ませるのか?」
「そうですね。最後の方に一気に投げさせようかと」
このグラウンドにはブルペンが両ベンチ前に2つずつ。室内練習場にもいくつかのブルペンがあり一斉に投げさせることも可能である。
「なら1人ずつ投げさせろ。俺が受けてやる」
「え?いいんですか?」
投手出身である徳川に彼女たちを間近で見てもらえるのはありがたい。お言葉に甘え、まずは花陽をブルペンに入らせ、他のものは守備練習を続ける。
「じゃあまずはやってみよう。球種は?」
「はい!!ストレートとスライダーとナックルとスプリットです!!」
その球種を聞いて1人の投手の顔が脳裏を過る。あと1つあればまさしくその通りだなとか思いながら、徳川は防具を着けてブルペンに入る。
「ほれ、ここに来い」
軽い肩慣らしを終えて投球を開始する。まずは無難にアウトローへのストレート。花陽は憧れの人物に投げることに緊張しつつそれを投じると、徳川はいい音を響かせキャッチングする。
(スピードの割りに沈みが少ないな。かなり回転がキレイだ)
その後も花陽の多彩な球種を受けつつそれぞれのボールの感想を抱く。その後に海未、絵里、にこのボールを受け終えると、時間も時間なので練習が終了になる。グラウンド整備する少女たちとは離れたところで、途中からやって来て守備を指導していた八崎と徳川は、剛にそれぞれの感想を伝えていた。
「守備はいいな。全体的に纏まってる」
「もう少し練習させればノーエラーで大会も乗り切れるんじゃないか」
まずは守備の評価。これは2人とも非常に高い。多少悪い点もあるようだが、全体的には十分な力を持っている。
「問題はピッチャーによって守備力が変わりすぎることだな。特に矢澤と絢瀬、あの2人が守備から抜けるのは大きい」
三遊間の重要ポジションを担っている2人を動かさなければならない。それがどうにも引っ掛り不安を拭えないらしい。
「てかあの2人に投げさせる理由はなんだ?小泉以外の投手はどれも大したことないじゃないか」
「それはですね・・・」
剛は1人の投手に負担をかけすぎることがどれだけリスキーなのか知っている。だから例え力が劣っているとしても人数を擁して誤魔化してしまおうとしていたのだ。
それを聞いた2人の先輩は大きくタメ息をつく。
「お前、そんなお利口ちゃんでよく甲子園で勝て
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