第17話「いざ“逝かん”、200階へ」
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ない。
主に、自分自身を(いろんな意味の)脅威から守るためとして……
「あ〜っ、やっと落ち着いた」
頭から水を被り続けること十数分。
やっと正常になった心身に安堵の溜息をつきつつ、タオル一枚を身体に巻いただけの格好でベットに腰を下ろす。
ふと、胸に目を向けると掴まれたせいか赤い痕が幾筋が出ていて、幼女で自分の体ではなければ、ちょっと官能的な光景に少しだけ……
「……アホらし」
まだ燻っていた劣情を頭を振って追い出すと、素早く髪を乾かしつつ身支度を整える。
金稼ぎは出来なくなったが何もここでしか稼げないわけじゃないし、天空闘技場での主目的は戦闘経験値を溜めることであるとノブナガ達に説明してあるので、本来の目的を戻っただけだとポジティブに考えることにする。
「テト、行くよ」
日向で転寝《うたたね》しているテトを呼び定位置の肩へ乗せると、俺は少しだけだが世話になった部屋を後にした。
――――――――――
――――――――
――――――
――――
――
「ようこそ200階クラスへ、―――」
天空闘技場の入り口で感じた視線を受付のお姉さんから受けつつ、視線から逃れるように背後から感じる気配を探ってみる。
感じる気配は三つ。
場所と人数からして、ゴン達の会った新人キラーの三人組だろうか?
しかし、時期的に少し無理があるような気がする。
ただ、感じ取れるオーラ量から三人同時に襲われても軽く返り討ちに出来るレベルという点から、“洗礼”を受けて間もない三人なのかもしれない。
「―――登録を行ないますか?」
「あっ、はい」
後方に意識を移していたために、いつの間にか始まっていた説明の中の声を拾いつつ差し出された用紙を受け取る。
軽く内容を確認すると、原作と同じ様式をした参戦申込書だ。
ん〜、療養生活の期間を含めると少し肩慣らしが必要かな?
後ろの奴等が新人キラーだとすれば、丁度いい運動にもなるし……
「……いつでも、で」
「はい、承りました。それでは、こちらがユイ様の部屋の鍵となっております」
「ありがとうございます」
差し出された鍵を受け取ろうと手を出すのだが、何の前触れもなく受付のお姉さんは顔を少し赤くして何か言いづらそうに「えっと……」「そのですね……」と途切れ途切れの言葉を漏らして鍵を渡そうとしない。
だが、すぐに意を決したかのように小さく深呼吸すると、俺の目を見つめてから
「あ、あの! 握手してもらってもいいかな!?」
「……へ?」
「本当は特
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ