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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica6-Bその日、王は少女になる〜My Family〜
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たようですが、私はずっと濡れた布で体を拭くだけでしから」
「は? どういう・・・?」
シャルに倣って桶で掬ったお湯を肩に掛けつつ、私は王を冠してはいても所詮は戦場でしか機能しない兵器。そんな私にお風呂に入るなどという贅沢が必要と思われていなかった。戦が起これば目覚め、終われば用無しと休眠されていたあの日々のことを話した。
「――・・・ですので、1000年以上生きているとはいえ、活動時間は合計で10年あるかどうかなんです」
でもだからこそ、これまでの人生の中での数少ない出会いは、どれだけ年月が経とうと色褪せることはない。ですから最も印象に残っているオーディン様との短いながらも新鮮な会話も、すぐにでも思い起こすことが出来る。初めて頭を撫でられた事、頑張ったねと褒めてくれた事、また逢いましょうと約束した事。そのどれもが私にとって宝石のような、とても大切な思い出。
(そんなオーディン様もイリュリア戦争の後すぐに死亡したと、次の戦の際に聞いて・・・どれほど悲しんだか・・・)
けれどルシリオンと出会い、言葉を交わし、頭を撫でられた瞬間、私の直感ですけどオーディン様と同一人物なのではないか、と思うように。オーディン様との思い出が鮮烈過ぎて、あのお方が纏っていた空気、雰囲気が正しくルシリオンと同じで・・・。もしかしたらオーディン様も、私のように純粋な人ではないのかもしれない・・・。
「はあ!? 仮にもガレアの王だったんでしょ!? なのに何、その扱い!」
「戦争ですので、仕方ないと言えば仕方ないかと。他の騎士たちも良くて水浴びだけでしたし」
「だからって・・・。むぅ。納得いかんわ〜」
「気にしないで下さい。それはもうすでに遠い過去。大事なのはきっと
現在
(
いま
)
です」
「・・・だね。よーし、気を取り直して! お風呂初体験ってことは髪を洗ったこととかないでしょ? わたしが洗ったげるよ♪」
「あ、お願いします」
シャルと共に洗い場へと向かい、木製の腰掛け椅子に座って、「はーい、シャワー行くよ〜。目を瞑ってね〜」とまずは髪を濡らしてもらう。そして次にシャンプーという髪や頭皮を洗う洗剤を使い、「わわっ?」私の髪を洗ってくれます。
「ふわぁ・・・とっても気持が良くて、眠ってしまいそうです・・・」
頭を洗ってもらうことと一緒にマッサージをして頂いているのか、とても心地が良くて思わずウトウト。それからコンディショナーと続き、「次いでに背中も洗ったげる〜♪」とのことで、私はお願いをした。石鹸を泡立てたスポンジで背中を洗ってもらう中、いきなりシャルに抱きつかれてしまい、「ふわっ!」と驚きの声を上げてしまう。
「あのっ、一体どこを触って・・・!」
「おおっと! やっぱり体が若いだけあってスベスベ
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