暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica6-Bその日、王は少女になる〜My Family〜
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望なのですよ」
「そそ♪ 外に働きに行くより、家で家事手伝いしてる方が楽なんだよ〜。妹も一緒だし、お給料というかお小遣いも一応出るし、のんびりも出来るし、職場環境がココほど最高な場所はないよ〜♪」
運転席に座ってハンドルを握るルーツィアが、信号で停まったところでこちらに振り向いて笑顔でそう言いました。父様が「本音を言えば外に出て、見識を広めてほしいのだがな」と呆れた風に嘆息なさった。
「あと下にセイン、オットー、ディードっていう義理だけど妹3人がまだ居るね。この3人もイクスのお姉ちゃんになるから、今日は外に出てるから会えないけど、後日顔を合わせたら挨拶をしてあげてね」
「あ、はい。・・・フライハイト家は孤児の引き取りを率先してしているんですか?」
血の繋がりのある娘はシャルだけで、他5人・・・私を含めたら6人は養子ということになりますし。
「いや〜、そういうわけじゃないけど。もちろん、ペット感覚で養子にしてるわけじゃないから、そこだけは信じてほしい」
「あ、いえ! そういうことを疑ったわけではないので! すいません」
「ううん、気にしないで」
「・・・じゃあよろしく、・・・っと。イクスの部屋も用意できたし、帰ったらまずお風呂、その後は今日はもう遅いから休みましょうか」
「はーい!」「はい!」
それから家に着くまでの間、戦争とは全く無縁な他愛無いお話をたくさんしました。その時間がどれほど私を楽しませてくれたか。今朝までは想像だにしない平和な一時に、私は本当に幸せを、これが家族なのだと感じた。
「おっ、着いた着いた〜♪」
家というよりは、もはや城であるフライハイト邸に到着して、車は門を潜ってエントランスの前で停車。
「足元に注意してね、イクスお嬢様♪」
「ありがとうございます、ルーツィア」
ドアを開けてくれましたルーツィアの手を取って車から降りる。そこで私が手を取っているルーツィアとまったく同じ顔、赤い髪、青い瞳、服装を着た女性が、「お疲れ様でした」と彼女の隣に佇んでいることに気付いた。最初は「え?」って混乱しましたけど、すぐに私の手を取ってくれているのは車中での話に出て来たルーツィアの双子の妹である「ルーツィエ・・・?」なのだと判った。
「はいっ! ルーツィアの妹、ルーツィエです! 姉のルーツィア共々あなたのお姉さんになります! が、気軽にルーツィエと呼んでね♪」
「あ、はい! イクスヴェリアです! イクスと呼んでください!」
私の両手を取って勢いよく上下に振るうルーツィエに、「ちょっとちょっと。イクスの腕がもげちゃう! 馬鹿力なんだから!」とシャルが慌てて止めに入りました。
「うあ、ごめんね! 大丈夫!?」
「あ、大丈夫です」
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