44 帰国
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花輪はヒデじいの車で帰宅すると、一人のお手伝いさんから呼びかけられた。
「お坊ちゃま、パリにいる奥様からお手紙が届きました」
「え、mamaから・・・?」
花輪が母親からの手紙を受け取り、そして自分の部屋に行き、封を切り、中の便箋を出して読む。
カズちゃんへ
元気にしていますか。フランスを出て一旦アメリカに行き、今度の週末に日本に帰ってきます。それからマークも日本に遊びに来るって言っていたわ。一緒に楽しい日になるといいわね。是非カズちゃんの学校のお友達も誘ってね。
ママより
「Mamaが帰ってくるんだ・・・、それにマークも来るのか・・・、こりゃmy friendも誘わないとな」
花輪は母親の再会できる事に感激した。
翌日、学校で花輪はリリィに声をかけられた。
「ねえねえ、花輪クン、花輪クンの家って大きいからお客さんが泊まれる部屋ってあるの?」
「もちろんさ!僕の家には客人が来る事がよくあるからね」
「凄いわね!それでお願いがあるんだけど・・・」
藤木はリリィと花輪が談笑しているところを羨ましく見ていた。藤木は好きな女子が他の男子と仲良く話している所や、誰かを優しくしている所を見ると、いつも自分も同じような目に遭いたいと羨ましがるのだった。
「藤木君、君もしかしてリリィと花輪クンが話していて羨ましいと思ったんだろ?」
藤木は急に永沢に話しかけられた。
「え・・・!?い、いや、そんなことないさ!!」
「まあ、残念だけど、君には花輪クンには敵わないさ。君は卑怯者だから君を好きになってくれる人なんていないだろうね」
藤木は永沢の言葉に余計に落ち込んでしまった。その時、花輪との話が終えたリリィが藤木と永沢の元へ歩み寄った。
「藤木君」
「リリィ、何だい?」
藤木はリリィに話しかけられて顔を赤くしてしまった。嫌われたわけじゃなかったと思って安堵した。
「今度、アメリカにいる花輪クンの友達が日本に来るんだけど、ちょうどイギリスにいた頃の私の友達も来るの。良かったら一緒に会いに行かない?」
「え、友達・・・?」
「うん、さっき花輪クンとその事を話していたの」
「う、うん、行くよ!」
藤木は喜んだ。永沢も気になった。
「リリィ、僕も言っていいかい?」
「ええ、いいわよ。私の友達にも是非日本の友達を紹介したいもの」
リリィはそう言ってまる子とたまえのところに行って彼女らを誘おうとした。
(今週はリリィと一緒にいられるんだ!今週はきっといい事あるぞ!)
藤木は胸を躍らせた。
下校時に藤木はリリィと一緒に帰ろうかと思った。リリィがイギリスにいた頃の友達とはどんな人物か気になったのだった。勇気を持ってリリィに話しかける。
「リリィ、一緒に帰っても
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