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魔王卑弥呼
悪魔の力
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「もう一度言う、なぜ人間界にいる!」
「だああぁまれぇぇえーーうーらーぎりーものーー」
 言いながらフワフワと美樹に近づいて来る、いや、今は魔王卑弥呼だ。

 ダッとジャンプをして人魔バルーンに跳び蹴りをする。
「プーーン」とバルーンの体にめり込む。
「ポーン」と卑弥呼がはじけ飛んだ。
 壁に激突する。

「うっ……」
「よおぉわぁーいぃーよぉおわぁぁぃいーーいいーーいー」
 バルーンは満面の笑みだ。
 卑弥呼は空手チョップの構えを見せる。
(打撃ではだめだ)
 手を戻す。

「しぃいねぇえぇーーええぇええーー」
 上空から卑弥呼めがけて落下してくる。
 卑弥呼は上を向き大きく口を開ける。
「うぉぉぉーん」
 バルーンの体が小刻みに震える。

「むうぅだぁむだむぅだあぁぁーー」
 バルーンには聞かない。
 上から乗っかられた。
「ううっ」
 とてつもなく重い、圧殺されそうだ。

 卑弥呼は仰向けになりながらベンチプレスのように腕でバルーンの体を押す、しかし腕がめり込むだけだった。
 体全体がバルーンに包まれそのまま圧殺されそうになる。
 バルーンの体を噛む、しかしゴムのような体には意味が無かった。

 卑弥呼は体をバタバタとさせる、やがて動かなくなる。
「しぃぃんだぁあーーしんんんだあよぉぉおっー」
 バルーンが再び宙に浮く、卑弥呼は動かない。
「ふうぅうぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっしゅしゅしゅぽしゅぽしゅしゅしゅしゅしゅーーーーーーーーーーっ」

 口から空気を出し続ける、やがてバルーンが萎んで男に戻った。
「ガバッ」と卑弥呼が立ち上がる、そして「ダッ」と男に近づき
「ボガッー」
 正拳突きを顔面に食らわす、男の顔がへこむ。

「だ、騙した騙した」
 男が抗議をする、しかし構わず。
 卑弥呼は空手チョップを男の首に食らわす。
「スパッ」と首がちょん切れる。

「シューーーーーーーーーーーーーー」
 首から悪魔の青い血と空気が飛び出る。
 やがて男の体が小さく小さくなってナメクジになってしまった。
「クチュ」
 靴で踏んでグリグリとした。
 残った首に向かって
「小さい小さい」。
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