口先三寸で神々の黄昏を潰してみる
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で飛びつき、かなりの富がフェザーンと同盟に流れ込んでいた。
中間層は消費者と=だから、ローエングラム宰相の改革で一番笑うのはフェザーン・二番目は同盟という笑えない事態に帝国政府は苦慮していたのである。
「金の流れは雄弁だ。
これにあの宰相が気づいた時、フェザーンは物を言う手段はありますかな?
閨閥も少なく、賄賂も取らず、才能ある連中を集めているあの宰相は、その意思があればフェザーンを滅ぼすことを躊躇いませんよ。
まぁ、今から帝国につくというのもありかもしれませんが」
「ご冗談を。
フェザーンが貴国にどれだけの債権があるか分かって言っていらっしゃるので?」
「ならば、秘密防衛協定の話は悪い話では無いでしょう?」
ケッセルリンクは黙り込む。
そこに外務委員長は悪魔の囁きを吹きかけた。
「防衛協定発動後に、貴国艦隊に推挙したい提督がおります。
今度の合同訓練に来てもらう予定ですが、メルカッツ提督というお方でして……」
派手にやったせいでルパート・ケッセルリンクが高等弁務官としてやってきたのは笑ったけど、野心ある彼のおかげでかえってやりやすかったと言えよう。
第二艦隊を後詰に出しアラルコンとグエンの暴走が無くなったので、五千隻の艦艇消失が無くなったのも大きい。
おかげでライオネル・モートン提督に中将昇進で一個艦隊を渡すことができそうだ。
近く、ラルフ・カールセン提督にもかき集めてではない正規編成の艦隊を渡すことができるだろう。
問題は質の低下だが、メルカッツ提督にがんばってもらうしか無い。
彼がフェザーン艦隊を指揮するのならば、まだ時間稼ぎができるのだ。
「ここに宣言します!
銀河帝国は自由惑星同盟を承認すると!!」
大歓声の式典の中万雷の拍手を浴びる最高評議会議長を舞台裏から見て立ち去ろうとした外務委員長は、ケッセルリンク高等弁務官に呼び止められる。
二人して通路を歩くがその話し声は小さい。
「以外でしたな。
この亡命劇という茶番を貴方がお認めになるとは」
「送り返すという手もありましたけどね。
それで止まるラインハルトでは無いですよ。
それに、この茶番劇があった方が高等弁務官は助かるだろう?
お父上が失脚するからね」
ケッセルリンク高等弁務官が立ち止まる。
外務委員長も立ち止まるが後ろを振り向かない。
「いつからお気づきに?」
「仮にも飽きずに戦争を続けている大国の諜報機関は舐めない方がいいと忠告しておこう。
クーデター未遂をやらかしたりと怪しい所もあるが、それなりには優秀なので」
「覚えておきましょう」
通路の中にも万雷の歓声が聞こえてくる。
それが何を意味するの
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