Knight's & Magic & Carrier 2
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ダインスレイブのテスト事故によりオレは自室での謹慎処分を受けているのだ。だからこうやって新しい設計図を引いたり、紋章術式を描いているのだ。本来ならこの世界初の陸上母艦スレイプニールの建造に勤しんでいるところなんだけどな。
「スレイプニールの方ですが、魔力転換炉の連結がようやく終了しましたので、機関室の建造が始まりました。要望通り、装甲は厚めにとってあります」
「ああ、頼む。それが終わったところで問題なく動くかどうかの確認で頼む。上の箱は後でいくらでも作り直せる。下は上の箱を全部崩す必要があるからな」
「ガンタンク程度の大きさならともかく、母艦となるとそういうわけにもいきませんか」
「ドッグがないからな。正式採用されたらドッグの設計と建設だな。ツェンドルグの方はどうなっている」
「これも少し問題が出てきましてね。魔法術式の最適化のために複座型に変更し、上半身と下半身の操作を分けることにしました。最終的には一人でも動かせるようにはしますけど」
「よりにもよって人馬型で操作を分けるって、ああ、双子が居たな」
「はい、キッドとアディに任せることになります」
「嬢ちゃんが無茶する光景が目の前にあるかのように想像できるな」
それに振り回されるキッドに黙祷を捧げる。もう少し大人になったら綺麗でおしとやかな姉ちゃんが一杯いる店を紹介してやるからな。まあ、それが擬態で食われても知らんがな。大人の階段を登っちまえ。童貞ばかりの騎士団だ。エドガーもディーもヘタレて逃げたからな。一段上の男にしてもらっちまえ。まあ、嬢ちゃんに振り回される人生は変わらんだろう。キッドの人生に幸あれ。
計器類の最終確認を行う。周囲で確認している作業員から問題なしのサインが送られる。既に何度もやったことだが、やはり緊張、いや、高揚する。
「トール、そろそろ時間だ!!」
艦内拡声器からダーヴィドの声が聞こえてくる。
「ダーヴィド、スレイプニールの方は任せるぞ。少しぐらい遅れる程度なら構わん。絶対に持ってこいよ」
「決闘級の群れが出てきても、残っている戦力で殲滅できそうなんだが」
「足回りは絶対にやられるなって言ってるんだ。時間だ、上げろ」
メンテナンスベッドごと機体がエレベーターに向かっていく。到着するとメンテナンスベッドを操縦している作業員とは別の作業員がエレベーターを操作し、エレベーターが上がっていく。天井が開かれた先は、船体中央に取り付けられたカタパルト前でそこでようやくメンテナンスベッドの固定が外れる。後ろにある重心に気をつけながらカタパルトに足を乗せ、クラウチングスタイルで目の前のバーを両手で握る。最後に外付けのランドスピナーを展開する。
完全にASの緊急展開カタパ
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