Knight's & Magic & Carrier 2
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「よほど上手く着地しないと、ペールゼン・ファイルズでの雪原戦で足を引っ掛けられたATみたいになるな。たぶん、オレでも両足を破損させることになる」
エルの次に操縦が得意なオレでそうなるってことはほとんどの奴らが死ぬことになる。
「うわぁ」
「だから外付けにしてでもマギスラスタジェットは着地用に採用しなければならない。それかカタパルトを外すかだ」
「残しておきたいですが、無理そうなら外すしか無いですね」
「最悪を見越してASの緊急展開ブースターを用意する。早馬代わりにもなるって売り込む」
「今思いついたのですが、ATやKMFやKLFやLFOの様にローラーを用意すれば良いのではないでしょうか?無理に止まろうとするから脚部に負担がかかるのですよね?」
「ふむ、なるほど。盲点だったな。だが整備が大変だな。靴を履くみたいにこれも外付けにした方がいいだろう」
「そうですね。ところで、その、ダインスレイブのテストの被害報告が上がってきましたよ」
物凄く言いづらそうにエルが切り出してきた。
「……どう、だった?」
「不幸中の幸い、死者やけが人は出ていませんでした。ただ、山道を潰してしまったらしく、それに土砂崩れに、その他諸々で人的被害がないのは奇跡だって。陸皇亀が相手でも、跡形もなく消し飛ぶでしょう。陛下からもやりすぎだとお達しが来ています」
よかった、人的被害はなかったか。敵相手ならともかく、守るべき民に被害が出ていたら罪悪感でもっとヤバイものを作るところだったぜ。
「あれは完全に計算外だった。もうちょっと威力は低いと思ってたんだ。まさか最低出力で盾を8枚と山を崩すなんて思ってもみなかったんだ」
「確かにあれは予想外でした。僕らも油断していました。とりあえず、採用を見送る必要があります」
「分かっている。そこで既に代案の設計図を引いてある。本当はCIWSのつもりだったんだが、たぶん、副砲と主砲の中間ぐらいの火力になる気がする」
「20mmの椎の実型の弾丸をダインスレイブと同じくローレンツ力で弾く。本来ならCIWSでしょうけど」
「ダインスレイブの経験から言わせればそんな生温いことにはならんな。まさか此処まで電磁力での反発がデカイ金属だったとはな」
ダインスレイブの弾丸として選んだ破城槌の金属、こいつが曲者だった。ローレンツ力の影響が曲線を描いていたようでダインスレイブに採用する前の実験での数値で出していた計算と全く異なることが判明したのだ。結果は先程も話したとおりだ。
「これもどうなるか分からんが、ダインスレイブよりはマシだ」
「試してみますが、今度はさらに安全の確保をしないとまずいですね」
「すまんが頼む。オレの謹慎処分は済んでないからな」
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