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儚き運命の罪と罰
第十一話「決着をつけよう」
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ていたが...なぜいきなり、と思う間もなく足が降り注ぐ。

「アガッ...止めろぉっ!」

何とか足を掴んで押し返し、地面に手をつきながら立ち上がってホッと一息ついて辺りを見渡した。

「フェイト...!」

彼女はアリシアと二人羽織になって倒れていた。

「立てるか?」

「大丈夫...です。」

弱々しいながらもハッキリとそう答えてちゃんとリオンの手を握って立ち上がった。
だが、彼らに落ち着く暇などなかった。

「うわぁぁぁぁ!?」

「きゃぁぁぁぁ!?」

凄まじい勢いで下に引き寄せられるように感じたリオンは咄嗟の判断で近くの壁にシャルティエを突き刺した。フェイトの手をしっかり握った体勢で揺られることになった。

「話には聞いていたが...これが次元震か...!」

「リオン・マグナス!?」

「ハラオウン執務官!?無茶です、規模がでかすぎます!」

「だが、このままではあの二人が...!」

リオンは歯を食いしばって耐えた。流石の彼でも片手だけで...しかも手で直接掴んでる訳じゃないのに宙吊りの体勢で二人分の重さを支えるのは厳しい。

「リオンさん!?放して、このままじゃあ。」

「うるさい、黙ってろ!シャル、晶術は使えるか!?」

「駄目です!なぜか晶力が拡散してしまって...」

「くそっ!」

そんな予感はリオンもしていたが...それでも魔法とは違うと言う事で一縷(いちる)の望みだったのが絶たれたのを知ってリオンは歯噛みした。だが、それだけでは悪いことは終わらなかった。

「ウグッ!クゥ...」

リオンは左手が燃えるような激痛に(うめ)いた。上を見上げると、プレシアがその長い爪でありったけの力をこめて引っかいていた。

「ヴォオオマァエエエ!!!」

「がっ...プレシア...」

「悪あがきは止めるんだ!坊ちゃんから手を放せ!」

「リオンさん!?母さん、止めて!」

リオンの手の皮は破れ、血が幾つもの枝の様に糸を引いて漏れた。傷を抉られるたびリオンの左手の痛覚が悲鳴をあげた。シャルティエは冷静な彼に似合わず怒鳴り、リオンは苦痛に満ちた呻き声を上げた。

「母さん...止めろおおおおおお!!!!」

そのフェイトの絶叫から一拍遅れて手を抉る感触は消えた。それでも痺れるような痛みが駆け巡っていたが。歯を食いしばって痛みに耐えながら、上を見上げた。
プレシアの顔からは、狂気が吹き飛ばされていた。代りに驚愕で満たされていた。

「それは...そんな馬鹿な...」

「プレシア...何を?」

プレシアはまるで子供が嫌々と言うように、何度も首を振ってこちらを見た。その表情から驚愕も消えた後...最後にプレシアの顔を支
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