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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第93話 一尾
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きゃあ!?」
まさに外の世界に行く寸前の出来事に用意や受け身を取る用意もなく瞼を反射的に閉じる。
「大丈夫ですかー?」
聞き覚えのある声に3人がゆっくり目を開けると氷の盾で熱風を防ぐ佐天の姿があった。
更にその前には直接爆破をカバーしている見覚えのある面が木の盾を繰り出して湾内達を守っていた。

「ん!?あ、アンタは」
「ん、んん!?ひょっとして警策っすか?」
その面はクルリと回転するとグルグルとした面が光って見える。
「トビ!?」
信じられないものでも見るかのように指を指すがトビ自身は飄々とした感じでパタパタと浮かんでいた。

「久々っすねー。警策も捕まったみたいっすか?」
「ど、どういう事でございますの?!」
「わ、悪い人達の仲間ですわよね?」
「でも守ってくださいましたよ」
「あー、いやー、話すと長くなるというか......とりあえず人質!!」
「そうなったみたいっす!死ぬよりマシっす」

突如として助けに入ったゼツ一派の面だけ男『トビ』に混乱する湾内達にあっけらかんとばっさり概要だけを説明する佐天にトビが同調する。

「こ、コイツの危険性が分かっているの!?この騒動を引き起こした張本人よ!」
警策が青い顔をしながら慌てて言った。
「でもよく良く訊いてみますと。悪い事を考えたのは『黒』って呼ばれている奴みたいですよ」
「黒ゼツっす」

注)記憶が読み取れる人間道からの尋問済み

「で、ではあの悪い相手を倒す方法がありますの?」
「それは無理っす。マダラを抑えられる奴なんているんすか」
婚后が質問してみるがトビはほぼ断言したように言い放った。
「な?に?し?に?き?た?の?で?す?か?」
サソリの危機に1番ピリピリしている湾内がトビの面をキリキリと締め上げる。

「あんぎゃぁぁー!ま、待つっす。どちらにしても、サソリ先輩をこちらに来させないとダメっす」
「サソリ様を?」
「あれは分身体っすから......本体をどうにかして呼び出すっすよ」
「サソリってアイツを倒せる?」
「いやー、なんか倒してくれそうっすよねー」
「何そのふわっとした理由!」
トビの真面目なのか不真面目か分からない言葉に盛大にずっこける警策。
「とりあえず暁派閥を集めましょう。御坂さん達が居ればなんとかなるはずです!良く分かりませんがアンテナ3本になっていますし」

停電から回復した為、携帯電話が使えるようになった事に気付いた佐天が嬉しそうに見せる。

******

ニヤリとマダラの身体ごと燻んだ水面に吸収されるように巨大な自身の影に沈んでいく。
真っ赤な光が暁のように世界を照らす中で本体が居なくなったが影だけがサソリの下で不気味に蠢いており姿を次々と変化させていく。

巨大な眼の影と根
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