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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第93話 一尾
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躱す事も造作もない事だった。
黒ゼツは咄嗟に腕を肩に据えて構えて弾く準備をするが突き出た鉄骨がグニャリと曲がり出して構えた腕よりも上部にまで迫り上がりマダラの顔面に瓦礫が激突した。
「!?」
ナ、何ガ......?
曲ガッタダト......?!

不意打ちに近い形で思わぬ反撃を受けた黒ゼツはダメージよりも思考の為に身体が固まるがサソリは目の寸前で構えた指からのチャクラ糸を解すと浮かび上がっていた瓦礫が一斉に黒ゼツに向かって飛んでいく。
腕で叩こうとするがまるで時空が歪んでいるかのように曲がり出した瓦礫はまるで叩く腕を避けるように奇妙な曲線を描いてマダラの後頭部、背側面等黒ゼツの防御を掻い潜りながら衝撃を与える。

「何ヲシタ......下手ナ小細工ハコノ眼ガ......!?マ、マサカ」
その時黒ゼツは気付いた。
マダラの亡骸を操っているが現在は封印されている術を使用する為に腕に力を注いでいる事に......
つまりマダラが写しだしているチャクラの流れが黒ゼツには一切伝わっていない事に。

「此レガ狙イカ......」
「やっと気付いたか阿呆め。さて、選べよ術か眼か」
「幻術カ......ダガ種ガ解レバ解クダケダ」
黒ゼツは印を結ぶと幻術を解くとそのまま脚を踏み切ってサソリをくびり殺そうと不自然に発達した腕を突き出すが、サソリの首元でピタリと止まった。
「!!?」
「正解は眼だったな......吹き飛べ」
マダラの肉体には写輪眼でしか映されないチャクラの糸が巻き付いており、サソリが手首を廻すとバネのように縮み出して黒ゼツは後方へと飛ばされた。
「グッ!?」
黒ゼツが電柱に当たりアスファルトに投げ出されていく。
サソリは高速移動をしてチャクラを染み込ませた鉄筋を2本を落下と同時にマダラの腕をキリストの磔刑のように地面に打ち据えた。

元々、瓦礫はあくまで目論見の隠れ蓑に使っただけだった。
どんな術や攻撃も塵となって躱す穢土転生に幻術で覆い隠していても直接的なダメージにはならない。
サソリは最初っからマダラの死体に糸を巻きつける事に注力し、術の源となる指の動きを如何にして封じるかを考えていた。

「時代遅れの遺物がしゃしゃり出て良いもんじゃねぇよ......」
サソリが人差し指を伸ばして顎に当てるとアスファルトが揺さぶられて黄色い砂が表面に現れると黒ゼツ諸共マダラの死体がズルズルと磔られた状態で沈み始める。
「オ、オノレ......」

黒ゼツがマダラの腕をのたうち回らせて脱出を図るが、サソリの渾身のチャクラが入った鉄筋は取れることなく楔のように砂渦の中心に立っている。
腕を引き千切ろうとするが伝説クラスの忍である『うちはマダラ』の全盛期の身体は容易に刃物を寄せ付ける事がない鋼の身体に黒ゼツの力で
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