第四十一話 二人の結婚
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るように、ごめんなさいを言い続けた。
「ルイズ。カトレアの、貴女の姉の晴れ姿ですよ、無様な真似は止めなさい」
「ごめんな……は、はひ、お母様」
ルイズは涙目ながらも復活し、結婚式は恙無く進行した。
「それでは、指輪の交換を……」
アル中だったが無理矢理正常に戻された大司教は、長い口上を終えると、二人に指輪の交換を指示し、マクシミリアンはカトレアは言われたとおりに、それぞれの薬指に指輪をはめた。
「では最後に誓いのくちづけを……」
マクシミリアンは、カトレアに顔を近づけ……
「この日を夢見てきてきたよ」
「わたしもです」
周りに聞こえないように、ボソボソッとしゃべった後、二人はキスをした。
……
式が終わると次は王宮までのパレードだ。
沿道にはトリステイン各地から新しい王太子妃を一目見ようと多くの人々が詰め掛けて交通整理をする衛兵達を困らせていた。
内乱の混乱は経済に打撃を与える事も無く、むしろ内乱を長引かせず、手早く老廃物の除去を行った事で、トリステインの経済は右肩上がりだった。
その為、王都トリスタニアのメインストリートなどは、常に人でごった返していて大変不便で、新たな都市計画が求められた。
『トリステイン王国万歳!』
『マクシミリアン王太子殿下万歳!』
『カトレア王太子妃殿下万歳!』
歓声が上がり、馬車に乗ったマクシミリアンとカトレアは、沿道の市民達に手を振って返した。
「カトレア大丈夫? 緊張してない?」
「わたしは大丈夫です」
「見世物になるのも王家の仕事だから」
「それは……うふふ、望むところですわ」
そう言って、ニッコリ笑い沿道の市民へ手を振り返した。
(頼もしいねぇ)
マクシミリアンも内心呟いて手を振り返した。王宮に到着するまで、市民の列は途絶える事はなく、多くの市民が二人を沿道から祝福した。
☆ ☆ ☆
その日の夜、王宮にて大々的なパーティーが開かれた。
国賓の他にも、多くのトリステイン貴族がそれぞれ着飾り参加していた。
その国賓の中で一際騒がしい男が居た。
「いや、めでたい。実にめでたい!」
ガリア王家特有の青い髪の偉丈夫が、ワインを飲みながらでかい声で騒いでいた。
ガリア王国第一王子ジョゼフ・ド・ガリアは、魔法が全く使えない事から、巷では『無能王子』と呼ばれガリア貴族から侮蔑の眼差しを受けていた。
「マクシミリアン王子、結婚おめでとう!」
「ありがとうございます、ジョゼフ王子」
「カトレア殿もおめで
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