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ナニイロセカイ
肌寒い秋の日の出来事_。
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しは全てを答えました。今まであったこと、今までされた仕打ちを全て話しました。彼女達は真剣に、目をそらさずにわたしの話を聞いてくれました。愉快な表情付きで。

「マジか!? 分かった、ワタチがこらしめてあげるねっ」

「なにをする気だ……アホ」

呆れ顔で見つめる男の子と一緒に、燃える女の子を見つめます。こらしめるってなにをする気なの? あまり下手なことはしてほしくないです。状況が悪化するだけだから。でも彼女は止まらない、走り出してしまった彼女を止める手段はどこにもありません。「うおおおおおお」と叫びながら走り出す彼女を視線で追いかけていると窓の向こう、校舎を出てグランドを走っていたハートの女王様にせまり

「な、なによ貴方っきゃあああっ!!」

近くにいたスペードとジャックのトランプ兵もろとも口の中に無理やり皮を半分むいたバナナをうぬを言うすきも与えずに突っ込み入れました。「おごごご……」いきなりバナナを突っ込まれたショックと、呼吸器を塞がれて息が出来なくなってハートの女王様とスペードとジャックのトランプ兵はその場に座り込みました。

「何しているんだあのアホは……」

隣で失笑している男の子。呆れたような声で言っている彼のなんだかスカッとした爽快な笑顔に見とれていたら「おまえ、鼻血垂れてるぞ」とティッシュを一枚差し出してくれました。さっきぶつかったせいかな、恥ずかしいな……彼から受け取ったティッシュで鼻を拭きながら、もう一度窓の外を見てみました。

グランドでは見事におしおきされたハートの女王様たち、下を見れば地面のアスファルトに飛び散った、わたしと彼女の鼻から流れ落ちた赤い血が数滴飛び散っていました。

どこかでなにかあったのかな。すぐ近くから聞こえる救急車のサイレンの音を聞いていると


辛い現実から逃げ出すためにわたしが生み出したもう一人の"わたし"


<アリス>が死んだのかな、とただ純粋にそう思った





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