第百二十五話 ヴァルハラ星系会戦
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に右往左往を始める。
「敵艦隊、中央突破背面展開をして我が艦隊の後方に廻りました!」
「不味い、第4分艦隊を回頭させ応戦せよ」
「閣下、敵第二陣が襲来してきます!」
正規軍のしかも練度で言えばトップクラスの2個分艦で有る、阿吽の呼吸でクロプシュトック艦隊を包囲し始める。
「敵艦隊、我が艦隊を包囲しつつあり」
「馬鹿な、僅か6,000隻で包囲できるか!」
その余裕も、直ぐさま消えるのであった。
「後方の第4分艦隊、回頭中に敵艦隊の攻撃を受け、2,500隻から800隻にまで撃ち減らされ艦隊としての形を為していません!」
「何だと、僅か10分でか!」
「閣下、此処は網の目を突破しオーディンの攻撃を行いましょう」
「勝てないというのか!」
「現実をお考えください」
参謀長の言葉にヨハン・フォン・クロプシュトックは遂に決した。
「判った。敵艦隊の隙間を抜け、オーディンへ攻撃を行え!」
その言葉に、比較的損傷の低い艦が集団で紡錘陣形を取り突破を計る。
殆ど艦が撃破される中、数十隻が突破完了し、オーディンへと迫るが、その時現れたメルカッツ艦隊により悉く撃破されたのであった。
帝国暦483年8月5日 午後0時30分
■ヴァルハラ星系 クロプシュトック侯爵領艦隊旗艦クヴェードリンブルク
「閣下、艦載機は全滅、当艦隊は十数隻を残すのみです」
「ふ、1万隻が僅か1時間か、以外にもろいな」
「閣下、敵艦隊より、降伏せよと入電してきます」
「ふっ、敵艦隊に繋げろ」
「はっ」
『帝都警備艦隊ミッターマイヤー准将です。貴官に降伏を勧告する』
「降伏、降伏だと、巫山戯るな!」
その言葉にミッターマイヤーが些か怒りに震えるのが判る。
シュワルツ・ティーゲルで聞いていたビッテンフェルトが、『今直ぐあの野郎を宇宙の藻屑に変えてやる』と怒鳴っていた。
『降伏しないと』
「ハハハハハ、今頃はクレメンス陛下と父上が、皇帝と皇太子を屠っていよう、決して犬死にではない、此でフリードリヒの血統は途絶えるのだからな」
『クレメンス陛下?』
「そうよ、フリードリヒに謀殺されかけた正当なる皇帝陛下クレメンス陛下の凱旋だ。卿等は謀反人となるのだ!」
『世迷い言を』
「ハハハ、直ぐに判るわ!」
直後にクヴェードリンブルクは最後の突撃の末、撃沈し宇宙の藻屑と成ったのである。
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