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とある3年4組の卑怯者
37 謝罪
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ちも楽しかったよ・・・、君のお母さんの好きなメーカーのケーキは本当美味しいよ。また来てもいいかい?」
「ええ、いつでも待ってい・・・」
 その時、小杉が急に話に割り込んで来た。
「何、ケーキだって??!おい、何で俺を誘わねえんだよ!!??」
「え、あ、いや、その・・・」
「藤木ばかりずりーぞ!!今度は俺にも食わせろよ!!いいな!!」
「わ、分かったわ・・・。また今度ね・・・」
「おっしゃ、絶対だぞ!!」
 小杉の厚かましい態度にリリィは何も言えなかった。まる子は昨日藤木はリリィの家で楽しく過ごしていたと察した。

 放課後、藤木は帰ろうとした途端、まる子に呼び止められた。
「ちょっと藤木・・・!」
「あ、さくら・・・」
 まる子は怒りを笑いで誤魔化していた。
(う、こりゃやっぱり怒ってるよ・・・)
「昨日はリリィと一緒で楽しそうだったね・・・。おかげでこっちは大変だったよ!」
「う・・・、で、でも、僕にはリリィの家に行くというちゃんとした理由があったから断ったんじゃないか!!」
 まる子は作り笑いをやめた。
「何言ってんの!!アタシが誘った後からリリィに誘われたんでしょ!!アンタってどこまで卑怯なのさ!!」
 藤木は自分の代名詞を言われてギクッとした。
「みどりちゃん泣いてたよ!!藤木に嫌われたって泣いてたよ!!」
(それで諦めてくれればこっちは楽なのに・・・)
「アンタどうしてみどりちゃんがアンタに会いたがってたか分かる!?」
「わ、分からないよ・・・」
「みどりちゃんはね、今まで学校に友達がいなかったけど、転校してきた女の子と友達になったんだよ!!初めて学校で友達ができたことをアンタに言いたかったんだよ!その子をアンタに紹介したかったんだよ!!」
 藤木は以前、共にデパートに行った時、みどりには学校に友達がいないと彼女の祖父から聞いて彼女が可哀想に感じた事を思い出した。敬遠した自分がいつも以上に卑怯に見えて済まなく思った。
「そうだったんだ・・・。さくら、みどりちゃんの電話番号教えてくれるかい?今日謝っておくよ」
「うん、わかった。アタシの家に来なよ」
 藤木はまる子の家に向かい、みどりの電話番号を教えてもらった。そしてさくら家から直に吉川家に電話をかけた。
「もしもし。みどりちゃんの友達の藤木といいますけどみどりちゃんいますか?」
『あら、ちょっと待っててね』
 みどりの母が応答し、少ししてみどりと変わった。
『藤木さんですか!?みどりです』
「みどりちゃん、ごめんよ。昨日は行けなくって・・・」 
 藤木はみどりは泣いてしまうのではないかと思った。
『いえ、いいんです。藤木さんは都合が悪かったんですから。急に誘った私がいけないんです』
「そんなことないよ!僕も悪いんだ!本当にごめん
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