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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百二十四話 決死のケーフェンヒラー中佐
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なく』

ミッターマイヤーとビッテンフェルトそれぞれが感激しているが、ビッテンフェルトは五月蠅い声だった。

「心配かけました。オフレッサー達のお陰で、私は無事ですが、ノイエ・サンスーシは近衛が占拠していいます。此でだけで終わるとは思えません。引き続きオーディン上空の防衛をお願いします」
『御意』



帝国暦483年8月5日 午前10時〜11時

■オーディン ノイエ・サンスーシ 

皇帝の危機に何故侍従武官が現れなかったのか、その頃武官室ではケッセリング中将以下の侍従武官6名の内5名が撃たれて倒れていた。即死者も居るが、ケッセリング中将は腹部を撃たれ倒れている。何故こうなったか?

侍従武官の1人、ライヒライトナー准将が皇太子側に付き仲間を次々に撃ったのである。しかしシェーンシュテット少将が自らの体を楯にしながら銃撃を防ぎ、一番下っ端で負傷しながら戦闘可能であったケーフェンヒラー中佐の一撃でライヒライトナー准将を倒す事に成功したのである。

負傷したケーフェンヒラー中佐は直ぐさま外部と連絡を取ろうとしたが、電話も繋がらない状態で有り、扉が固く閉ざされていて、外に出る事も出来ない状態で有った。忸怩たる思いを抱きながら、ケッセリング中将達の応急手当を行い、ブラスターで鍵を焼き切り始めた。

足を引きずりながら外へ出ると、睡眠ガスでも流されたのか、彼方此方に女官達が倒れていた。義父から聞いていた謁見の間の裏部屋へ到着し、ケーフェンヒラー中佐が見たのは、モニターに映る、皇帝陛下と陛下を守るように、仁王立ちするクラーゼン元帥とリヒテンラーデ侯爵、そして銃を突きつけている皇太子と帝国貴族と帝国軍准将の姿であった。

ケーフェンヒラー中佐は、自分を絶望から救ってくださった皇帝陛下、しかし今負傷した自分では陛下のお役にたてないと忸怩たる思いであったが、この事を直ぐさま義父に知らせなければと、秘匿回線が生きていたこの部屋から、憲兵隊へ連絡を行うのであった。

秘匿回線で有る以上直ぐさま、グリンメルスハウゼン上級大将の部屋に連絡が繋がった。回線に出た、グリンメルスハウゼン上級大将の顔は普段のボケーッとしたボケ老人のような風体ではなく、目が光る修羅場をくぐり抜けてきた男の顔であった。

その表情に一瞬驚くケーフェンヒラー中佐だったが、直ぐさまノイエ・サンスーシで起こっている事を連絡した。

「陛下はご無事です。しかし皇太子殿下と貴族と帝国軍准将が銃を持ち陛下を威嚇しています」
『皇太子殿下もじゃと、今日殿下に会っているのは、クロプシュトック侯爵親子だ』
皇太子殿下がクーデターに参加しているとの言葉に、流石のグリンメルスハウゼン上級大将も驚きを隠せない。それでもクロプシュトック侯爵親子の写真をケーフェンヒラー中佐に見せて
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