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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百二十三話 ヘボ詩人頑張るか?
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ではなく、公人としてその場を差配しているテレーゼ皇女の発した命令に従い、自分を含み、ラインハルト達にも所持品検査を受けるように宥めた。

ラインハルトは、姉上に恥をかかせるわけにはいかないと、仕方が無しに検査を受けているが、キルヒアイスは中々検査を受けようとはしない。

「キルヒアイスどうしたのだ?」
「何でもありません」
普段なら、『何でもありません、ラインハルト様』というのにもかかわらず、突き放したように話すキルヒアイスにラインハルトは違和感を覚えた。

「どうしのだ?お前らしくないぞ」
「さあさあ、キルヒアイス男爵もお見せなさい」
男爵夫人も公人としてキルヒアイスをせき立てる。

SPが集まりだしてきた為に、等々観念したのか、キルヒアイスが身体検査を受けた。
「申し訳ありませんが、此も任務ですので」
サングラスのSP達が、高圧的な態度を取ることなく、すまなそうに挨拶してから、所持品と身体検査を行い始める。ジャケットの懐を探っていたSPが小型ブラスターを発見した。

途端に緊張が走り、キルヒアイスが両手を捕まれた。
ラインハルト、男爵夫人の前で、キルヒアイスの懐から小型ブラスターが没取されたのである。
「申し訳ないが、此は何ですかな」

「護身用のブラスターです」
キルヒアイスが説明するが、隊長らしき男が質問をしてくる。
「護身用と言っても、此処は神聖な決闘の場所です。其処に無粋な武器を持ち込む事態が可笑しいのではありませんか?殿下の暗殺を計ろうとしたのではないのですか?」

隊長の言葉尻は丁寧だが緊迫感が在り在りと判る冷静な口調で尋問し始める。
「そんな事は有りません」

男爵夫人は何故ジークが迂闊にもブラスターを持ち込んだ事を、驚きこのままでは大変な事に成ると心配していた。後ろ手に手を捕まれているキルヒアイスを助けたいが、姉上の事が気になり動けないラインハルト。

「正直に言っていただかないと、シェーンヴァルト男爵も暗殺未遂の不敬罪犯として連行いたすが」
アンネローゼ様に迷惑をかけられない、更にラインハルト様にも同じだ、そう思い自分の浅はかな考えを言い、キルヒアイスは、2人に罪がかからないようにする事にした。

「実は、自分が勝手に考えた事ですが、シェーンヴァルト男爵が、決闘で危ないときに、加勢しようとしてブラスターを所持していました」
その言葉を聞いて、ラインハルトはキルヒアイス、俺のためか?しかし俺はそんなに頼りないのかと考えて居た。

男爵夫人はなんて馬鹿な事をとジークの未だ未だ幼い考え方を憂いていた、そしてアンネローゼにどう言ったら良いのかを悩み始めていた。

隊長以下がキルヒアイスの答えに憤慨し始めた。
「嘘を言うのならもう少し捻った嘘をつくものだ」
「嘘ではあり
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