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二人で何時までも
第二章
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は常に恐ろしい毒を出している。
 そのケルベロスの毒だとだ。カストルは苦悶の顔で言う。
「これはね」
「馬鹿な、何故山賊があの犬の毒を」
「理由はわからない。けれど」
「その毒で」
「僕は助からない」
 もう絶対にだというのだ。
「死ぬ。どうしようもないよ」
「そんなことは許さないぞ」
 必死の顔になってだ。ポルックスはカストルに言った。
「ずっと一緒だと違った筈だ。二人で」
「わかってるさ。けれど」
「それでもだというのか」
「僕は助からない」
 ケルベロスの毒のあまりもの強さの故に。
「後は。少しでも」
「苦しみたくないのか」
「今も。恐ろしい苦しみが僕を襲っているんだ」
 カストルはまだ生きている。だが、だった。
 その全身は紫、無気味な紫色に染まっている。毒が全身に回っているのは明らかだ。
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