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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
22.世界の中心・アルン
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立てかけられていた長剣を手に持って軽く振る。
「また試合してもらってもいいですか、シンさん」
すると子供が浮かべるような無邪気は笑みを浮かべ、
「もちろんだとも。僕も君の成長が見たいからね」
「……成長って」
スポチャンをやり始めてそこまで立っていないが成長と言われてもな、と思いながらも集也はコートへと向かった。
そこからシンさんと何試合か行ったが結果は全敗。様々なソードスキルを試して見たものも動きが再現できるものなどは、ほとんど見切られ、全く当たらなかった。他の人などにも試してはみたがそれほど成功確率が高いわけでもなく勝ち越した人の方が少なかった。
やはり現実と仮想での違いを改めて思い知らせれる。
昼過ぎに集也は、用事があるということで体育館を後にした。シンさんは「いつでも来るといい」といつものような無邪気な笑みを浮かべて手を大きく振っていたのが印象的だった。
そこから一時間ちょっとかけて帰路につく。自宅に着いたのは、二時近くになってしまった。
「ただいまー」
誰もいない家に声をかけてジャンバーを脱ぎながら家に入ると、
「おかえり」
いつもなら返ってこない声に少し驚きながらも集也は顔を上げる。
「なんだ、帰ってきてたのかよ、母さん」
リビングから廊下に顔だけ出すようにしている髪の長い女性、集也の母親の如月 皐月だった。
「着替え取りに戻っただけよ。またすぐに戻るわ」
「……仕事熱心なことで」
皐月は横浜の総合病院に勤務しており、普段は家から一時間半くらいかけて通勤しているが最近は忙しく帰ってきている方が珍しかった。父親も単身赴任で海外に行ってしまっているため、実質家にいるのは集也だけということの方が最近は多い。
「違うわよ。あの優眼鏡が急に私にもなんたらってのを覚えろって言って仕事を増やすんだから」
小声で呟いたつもりが聞こえていたらしい。
そんな同僚の文句を集也に言われても対処に困るだけだ。慰めて欲しいというのなら心にもない言葉をいくらでも並べてあげられるが、そこは親子だ。すぐに気づかれて逆に逆鱗に触れても困るのでここはそっとしておこう。
「じゃあ、仕事頑張ってよ」
「……集也」
自室へと向かおうと一段階段に足をかけたところだった。呼び止められて顔だけをそちらへと向けた。
皐月は先ほどの愚痴っていた時の顔とは違う真剣な表情でこちらを見たのちに優しく笑いかけてきた。
「……あまり無理したらダメだからね」
その言葉にドッキとした。まさか、集也がまた仮想世界に行っていることを皐月は知っているのか。そんな考えを口にするよりも前に皐月が言葉にした。
「昨日の夜にね……集也の部屋覗いたのよ。それを見たときは、叩き起
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