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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
22.世界の中心・アルン
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度は、先ほどまでとは違い敵意むき出しというようなオーラをこちらに向けてくる。それに合わせてこちらもわずかに右足を下げ、左手を前へと突き出し軽く握り、右手をわずかに後ろに引いて長剣を強く握りしめる。
シンさんが動くよりも早く床を蹴り上げて一気に間合いを詰めに行く。シューズと床が摩擦するキュ!、という音が響く。
後ろに引いていた長剣を一気に前に突き出してから突進。しかし、単純な動きなゆえに読まれ、ジャージの剣士は一歩動き体を横にズラすと突進する集也に合わせて長剣を振り上げた。
このままいけば、止まれずに振り下ろされて直撃で試合終了だ。
集也は口の端に笑みを浮かべてから右足を床に杭のように打ち込むイメージで急ブレーキをかける。当然、突進の勢いを残しているため体は前へと投げ出されそうになるのを宙に浮いていた左足を後ろに打ち込んで抑え込む。そしてその状態から膝を曲げて体勢を屈めこんだ。
予想外の行動にジャージの剣士の表情が驚愕の色を浮かべた。
いや、違う。次に何をしてくるのだろうという興味津々の表情だった。
ジャージの剣士は、戦術を変えることなく長剣を集也めがけて振り下ろす。
その瞬間、左足で床を思いっきり蹴り上げ、右足を軸にして体に捻りを加える。突進の勢いを残したままの長剣の軌道を無理矢理ジャージ剣士の頭へと修正する。
───片手剣重単発技《アクセル・スラント》
回転によって威力を増した斜めからの斬撃。
さすがにここまでやれば避けられない。完全に決まった。
集也も周りの皆もそう思った。しかし、キュッ!、という乾いた音とともに集也の体が投げ出される。
「……あ」
軸としていた右足が滑った。完全にバランスを崩した集也の体は何も抵抗できずに転倒する。
「痛っ!」
背中に猛烈な痛みが襲う。そして続けて腹部めがけて衝撃が加わった。
「んがぁ───!」
情けないよくわからない声が口から漏れた。背中の痛みに悶えているとシンさんが笑いを堪えたような顔で手を差し伸べている。
「惜しかったね。さすがに今のが決まってれば、避けれなかったよ」
差し出された手を握り立ち上がる。
「……嘘ですね」
「いやいや、本当だよ」
両手を体の前で大げさに振っているのが余計に嘘っぽい。それにシンさんが避けれたという確信があった。
集也が倒れる寸前に見えた彼の位置が変わっていた。こちらの突進前は開始線の付近にいたはずなのに倒れる寸前には、二歩ほど下がっていた。あの距離からなら体を大きく反らせれば回避は容易だ。
それに本来ならばシステムアシストが働き、攻撃終了後に重心の修正によって倒れるなどということはない。しかし、現実でそんなものもあるわけがないため、避けられたとしたら集也はそのまま転倒していたという事実に変わりは
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