暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
22.世界の中心・アルン
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也を呼び出した張本人からメッセージが入っていた。
『サブアリーナのA面にいるから着いたら入って来てもらっていいよ』
了解しました、と短い文章を打ち込んでから正面玄関の方へと足を運ぶ。
中へと入り、受付の中年の女性にAコートに知り合いがいることを伝えるとなんの確認も取らずに、どうぞ、とすぐに入れてくれた。
靴を履き替えたのちに通路を抜けてサブアリーナの扉を開けた。

「こんちわー」

時間帯が微妙なのであってるかどうかもわからない挨拶をしながら集也は中に入る。サブアリーナといっても、バスケットコート一面分以上はあるので結構広い。その半面を使っていた数人の男女が集也の声に振り返る。

「やあ、朝早くから呼び出してしまってすまないね」

その中の男性が一人がこちらに歩み寄って来る。わずかに天パがかった黒髪に優しい目元に整った顔立ち。少しヨレヨレの上下に黒のジャージ姿。雰囲気から飄々とした感じを醸し出す青年。この人物こそ、集也を朝っぱらから呼び出した張本人だった。

「悪いと思ってるなら出迎えくらいしてくれてもいいんじゃないですか、シンさん」

「そこまでは思いつかなかったな。すまないね、シュウ君」

ははは、と悪びれる様子もなく笑う青年。彼は《シンさん》───親しみを込めて皆がそう呼んでいる。そしてなぜ彼が集也のことを本名ではなくプレイヤーネームで呼ぶかというと初対面の時に間違って本名ではなく、プレイヤーネームを名乗ってしまい一度本名じゃないと訂正したのだったが、「呼びやすいからそのままでいいんじゃないか」と言われて彼はそのまま《シュウ》と呼び続けている。
SAOの帰還者だとバレると集也があのシュウだとたどり着く者もいるかもしれないが、《シュウ》という名前は現実でもありがちな名前なのでわからないはずだ。
シンさんに出会ったのは、大体一ヶ月くらい前に病院でリハビリをしている時だった。あまり人と話すのが得意ではない集也にもフレンドリーに接してくれて、その時にポロっと自分がSAO生還者(サバイバー)だということを言ってしまった。そこからシンさんは目の色を変えたように今まで以上に接してきた。
その理由が今日、集也がこの場所に呼ばれたことにも関係していた。
バスケットコートの半面、それをさらに半分に縦横約九メートル四方のラインが引かれており、その中で二人の男が向き合っており、数人がそれを取り囲むように見ている。顔面を覆うような透明なプラスチックの面と手には黒い棒状のものが握られている。
互いに足踏みをしながら軽く上下に跳ねて間合いを図っている。すると片方の男が素早い動きで半歩間合いを詰めたのちに持っていた黒い棒を横に振り抜いた。もう一方の男がそれを軽く躱すと逆にカウンターを決め込み、黒い棒が相手の右脇腹に直撃し快音を立てて体育
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