第五話
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沙紀がこんな異常な『能力』を手にいれたのか。そこが一番気になった。
「えっと、二年前位に、突然。」
参考の『さ』の字にすらならないような答えだった。まぁ、それを知ったところでどうだという話でもあったわけだが。
「…………お前はなにがしたいんだ?」
次に俺はそう聞いた。
ここまでの意味不明な行動の内の一つでも分かればコイツとのつきあい方も自ずと決まってくるのだが…………。
「さぁ?あえて言うなら楽しくなりたいかな?」
ある意味当たり前の答えだった。
「……………………俺をどうしたいんだ。」
なぜ俺をこんなところに連れてきたのか。なぜ俺なのか。ある意味、俺にとっては一番重要かもしれないな。
「うーん、一目惚れ?」
ニヤニヤしてる時点で信用度ゼロだ。
「強いて言うなら、君なら楽しさを共有してもいいかなと思ったんだよ。わぁ、恋する乙女みたいなこと言っちゃった。」
取り合えず腹立つ奴だ。
まぁ、要するに俺は完全に成り行きで巻き込まれたのか…………。運がねぇなぁ。
「さてと、まだIHを設置して無かったっけ。」
自分の運のなさを嘆いていた俺を放っておいて、沙紀はソファから立ち上がると、備え付けであった流し台の側に立つ。
「『言霊』。」
「『ここには、流し台が有るけど、そこに今日ボクが見た二番目のIH付きキッチンが完全に取り付けられた状態で存在している。』」
沙紀がそう言うと、流し台があったところにIHキッチンが現れた。ポケ〇ンのような飛び出す感じてはなく、手品のようにポンッとそこに現れた。
元からそこにあったかのように。
「うん、完璧。やっぱりボクって天才だね♪」
天才ではなく天災ではないのか。
しかし、これが『言霊』か。
「強すぎるだろ…………!」
恐らく、自分が言ったことが本当になるんだろう。恐らく、何でも。
下手したらこいつのしたい通りに世界を変えることすら出来るってことだ。
世界平和でも世界制服でも。
気になって俺は沙紀に聞いてみた。
「それってさ、どんなことまで出来るんだ?」
「んー、何でもかな。『言霊』は基本的に全世界に影響を与えれて、使うところを見てない人には、『当たり前のこと』として受け入れなれるからね。っておまけ付き。例えば…………。」
そう言うと、沙紀は窓の外を見た。
「『この世界のアニメみたいに色んな髪の色や眼の色の人がいる』とか言ったら、アニメの世界だよ。」
沙紀がそう言い終わると、沙紀の髪の色が白色になった。
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