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仮面ライダーLARGE
第二話「変身ッ!」
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巨大な地下空間の中、古代ローマのコロッセウムを復元させた闘技場、そのフィールドのエリアにはありとあらゆる実験台として生み出された醜く恐ろしき怪人たちが、己が能力をもってして、互いに殺し合いを続けていた。
そんな闘技場の特等席より見物しているのが、真っ赤な西洋の鎧をまとう大男である。右目に眼帯、左頬に縫い傷をした、見る限り強者を思わされるような武人である。
彼こそは、猛狂カルト教団「グランショッカー」より日本支部の幹部グロリアス指令である。
その、圧倒的な剣豪の武術さの実績により、今ではグランショッカーを統括する大いなる存在「大首領」に使える四天王の一人でもある。
その彼が属するグランショッカーとは、かつてより世界征服に向けて幾多もの生物兵器をバイオ科学力で生み出しては全世界を脅かしてきたが、後に自らの傑作である強化人間、「ホッパーシリーズ」の裏切りによって壊滅の道を幾度なく迎えたが、今では歴代のありとあらゆる同業の組織が結成し合い、再び世界へとその牙を向け始めたのである。それが「グランショッカー」である。
「……」
「いかがでしょうか?グロリアス指令」
黙って、コロッセウムの円内を見下ろしているグロリアスの隣に現れたのは白衣を着た薄気味悪い男の姿である。彼は、グランショッカー日本支部であらゆる怪人の開発と育成に携わる冷酷非情なマッドサイエンティスト、ドクター・ジルキスである。
「貴様の生み出した怪人、どれも期待以上の強者であることはわかった。しかし……」
ゆっくりと、隣で不気味に笑うジルキスへと振り向くグロリアスはやや険しい表情を浮かべた。
「……例の新型がそこに紛れてはおらぬではないか?」
「はぁ……新型、ですか?」
「そうだ。新型の『ショッカーライダー』だ! ホッパーシリーズに唯一太刀打ちできる、あの新型ショッカーライダーの開発はどうした?」
苛立ちながら、クワッと自分よりも背丈の低い小男をにらみつけた。それに対し、ジルキスはやや困り果てた様子で唸った。
「うぅむ……新型のショッカーライダーの件ではこちらでも四苦八苦中でございますよ?何よりも、ベルト部分の核なるパーツの技術が、いまだに理解できないでいるのです。この、私のIQをもってしても……」
「しかし、それでも時は迫りつつある。一刻も早く新型のショッカーライダーの完成を急がせるのだ。我々がグランショッカーなる連合組織を結成したのと同じようにライダー共も大勢の同士が集結しあっている」
「どうです? 完成する合間に善にこだわらぬライダーを味方につけては?」
「なに?」
その提案に、グロリアスは目を細めた。
「地獄兄弟に依頼されては?」
「きゃつ等は、金にものをいう。守銭奴過ぎて話にならん。どこまでこちらに尽くすか分かったものではない。我が実力をもってすれば、あのよう
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