Operation 02-発令、ファーバンティ解放作戦-
放たれた矢
Mission18「守りたい」
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◇
「――――――あ」
憎破棲姫の実体剣が私の頬を掠める。それと同時に私の実体剣が憎破棲姫の頬を掠める。
それを見つつもシステムからTRANS-AMの残り駆動時間を確認する。封印を解いたばかりでまだシステムの適応度が低いことから、残り140秒―――――――――だけど、余裕はまだある。憎破棲姫の剣さばきをうまく受け流しつつ、蹴りを加えようとする。
その刹那、脚部艤装のブースターに動力を加えて推力をつけて蹴りを加え一気に距離を取る。ガンッ、とした鈍い音を出しつつ蹴りは憎破棲姫にヒットした。
それにより憎破棲姫に対しての加速蹴りを可能としているが、TRANS-AM稼働時のみしか使えない事に若干の後悔を覚えた。そう考えながらも次のことに思考を加える。
「私には、守りたいものがあるから――――――だから―――――――」
一気に加速し居合斬りの構図に持ち込むと、憎破棲姫の腹部の中央を正確にとらえて斬った。
そこから黒い血が流れ出し、私の実体剣にも付着する。
一瞬の静寂が訪れ、その隙に憎破棲姫は私にスナイパーライフルとレーザーライフルを交互に放つ。
咄嗟に躱すがその先に予測していたのかもう1発レーザーが飛んでくる。TRANS-AM同士の戦いであることから相手も相当な手慣れだろう。実体剣で何とか防ぐと長10cm砲ちゃん2基を分離、自立稼働させる。
そしてまた一瞬にして実体剣同士がぶつかり合う。魔法力によってぶつかり合った時の衝撃波が拡散し、それが海に伝わり波となる。それが味方に被害を与えなければいいが、与えてしまってもどうしようもない。
お互い弾き返すとTRANS-AMの稼働限界を確認する。45秒――――――!まずい。コアを破壊しなくては――――――!そう思いつつ再び実体剣で仕掛ける。それがただ10秒ほどのことだった。
ふと憎悪棲姫の攻撃の手が再び止まる。私は魔法がかかっているようにも見えたそのレーザーブレードを見る。いや、間違いなく放つかもしれない。咄嗟に実体剣を仕舞いCQCを仕掛ける。しかし抵抗も強く弾き返されるが、そのレーザーブレードを放たせずに胸部のコアを露出させるように羽交い絞めにした。
まるで流星のように数秒で経過したその一瞬のことは、恐らく常人には理解できないだろう。瞬間的に叫ぼうと通信のスイッチを入れた。
「コアを――――――狙撃――――――」
稼働時間が残り30秒を切った時のこと。
◇
『コアを――――――狙撃――――――』
その通信が入ったのが今のタイミングだ。
この声が誰なのかはもう分かっていた。だが、場所からしてとても狙撃が届きそうにもない。ウィッチも同じ、だ。
ほとんどやろうにも賭けだ。これに時間をかけることは出来ない。だがふと考
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