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英雄伝説〜光の戦士の軌跡〜
第四話
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進まない者に参加させるほど予算的に余裕があるわけじゃないわ。それと、他のクラスよりもハードなカリキュラムになるはずよ。それを覚悟してもらった上で《Z組》に参加するかどうか──改めて聞かせてもらいましょうか?
あ、ちなみに辞退したら本来所属する筈だったクラスに行って貰う事になるわ。貴族出身ならT組かU組、それ以外ならV〜X組になるわね。今だったらまだ初日だし、そのまま溶け込めると思うわよ〜?



 一通りの説明を終え、サラは十人の反応を伺う。お互いの顔を見合わせる彼らの表情には、はっきりと困惑が見て取れた。そんな中、口火を切ったのはカイムだった。


「まあ俺は全滅しない限り参加だわな。」

「え……。」

「カ、カイム?」


そう、カイムは元々このクラスに参加する為にトールズに来たのだ。自分以外の全員が参加しないなどという事態になって初日から全てが頓挫でもしない限りは在籍する意思に揺らぎはみせないだろう。そしてそれに続き黒髪の少年──リィン・シュバルツァー──から順に最後に言い争っていたマキアスとユーシスも参加を宣言した。《ARCUS》に実家が関わっているアリサも。


(本当にいいのか?アリサ。)

(うん、もう決めたから。さっきも言った通りこの程度で腹を立ててもキリが無いしね。)

(そっか……まあ何かあったら言ってくれ。最悪色々吐き出すだけでもかなり楽になる。聞き役は得意だからな。)

(うん、ありがとう。)

「ほらそこ、ラブコメみたいな空間を出さない!周りが見てるわよ。」


その言葉にハッとして周囲をみると呆れた目や微笑ましい目、ジト目といった様々な視線が向けられておりカイムはバツが悪そうに、アリサは頬を赤くしてそっぽを向いた。そしてそれを見計らってサラが話を戻した。


「ともかく、これで十人。全員参加ね。……それではこれより、この場をもって特科クラス《Z組》の発足を宣言する。この一年、ビシバシしごいてあげるから、楽しみにしてなさい♪」


サラが楽しそうに宣言する中で、彼女の後ろにある階段の上に二人の男性が立ちその光景を見守っりながら話していた。


「やれやれまさかここまで異色の顔ぶれが集まるとはのう。これは色々と大変かもしれんな。」

「フフ、確かに。――ですがこれも女神の巡り合わせというものでしょう。」

「ほう……?」


一人はトールズ士官学院の学院長であるヴァンダイク。そしてもう一人。金髪を後ろに纏め上げ、立派な装飾の服を着た青年。


「ひょっとしたら彼らが“光”となるかもしれません。動乱の足音が聞こえる帝国において対立を乗り越えられる唯一の光に――。」

「“彼”もその一人になってくれますかな?」

「きっと……いや必
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