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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第四十二話 後始末
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くらいです」

 申し訳ない表情で深々と謝罪するリンシアさんに、俺は慌てて声を上げる。

「い、いやいや! とても参考になる話でした! だから頭を上げてください!」

「……そう、ですかぁ?」

 顔を上げたリンシアさんの瞳には、大粒の涙が溜まって、今にも流れそうだった。

 頬は赤く染まり、先程までの真面目な大人びた表情から子供のような表情に変わった。

 そのギャップがとても可愛らしいのだが、ほっこりしてる場合じゃない。

「もちろんです。 姉さんのこと、大事に想ってくれて弟として嬉しいんです。 リンシアさんのような綺麗で優しい人に出会えて、俺も姉さんも幸せです」

「や、やだ……綺麗だなんて」

 と、頬を両手で包みながらもじもじさせ、表情が緩んだリンシアさん。

 その様子にホッとしながら、改めて感謝の思いを伝える。

「俺や姉さんは、ずっとリンシアさんに助けられてます。 俺たち姉弟(きょうだい)にとって恩人なんです」

「そ、そんな……恩人だなんて」

 嬉しそうな、恥ずかしそうな、そんな複雑な表情のまま視線を彷徨わせるリンシアさんに、俺は精一杯の感謝を込めて。

「いつもいつも、ありがとうございます。 これからも、俺たちのこと……支えてください」

 気づけば俺たちはリンシアさんなしでは生きていけなくなっていた。

 俺なんて、事あるごとに怪我をして、その度にリンシアさんに呆れられながらも面倒を見てもらっている。

 本当は迷惑をかけたくない反面、これからも面倒を見てもらいたいと言う甘えもある。

 そんな本音を、感謝とともに伝えた……はずだった。

「や……やだもぉ。 支えてくださいだなんて」

「……?」

 頬は熟したりんごのように真っ赤で、瞳からはハートマークがうっすらと見える(気がする)。

 おかしい。

 俺が思っていた反応と違う。

 こんな背後から幸せオーラが溢れ出るようなリアクションは全く予想していなかった。

《マスター》

「うお……アマネか。 どうした?」

 急に右ポケットから女性の声の淡々とした声が聞こえたので驚いたが、アマネだった。

 長い付き合いで今更驚くとは思わなかった。

《マスターはリンシア様のこと、どう思いますか?》

「質問が雑じゃない?」

《これは失敬。 ではストレートに。 リンシア様のこと、好きですか?》

「もちろん」

「ひゃっ」

「ひゃ?」

 ポケットからアマネを取り出して返答をすると、正面からリンシアさんのか細い声が聞こえ、疑問を抱きながらそちらを向くと、

「す、好きだなんてそんな……わ、私は黒鐘さんの担当看護師で、黒鐘さんが傷ついた時だけ
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