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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第四十二話 後始末
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ことを指すからだ。

 そしてプレシアは、上司から短い期間での開発を命令されていた中で、そのミスを見つけてしまったのだ。

 振り出しからのスタートを考えればとても間に合う期間じゃない。

 前任者のずさんな資料管理や、複数の人間が変更した記録が残された設計やシステム。

 そしてトドメに絶対的に間に合わないスケジュール。

 失敗する。

 それは、プレシアだけでなく全ての職員が察していたことだった。

 ――――プレシアは何度も上司に開発期間を長引かせて欲しいと打診したと、その後の調査で開発に関わっていた職員が証言している。

 しかしその願いは叶わず、しかも最悪なことに開発期間が更に短くされた。

 失敗する結果は確定してしまった。

 プレシアはきっと、何度も足掻いただろう。

 自身の持てる全てを使って、せめて最悪の事態だけは避けようと努力しただろう。

 だけど、結果は変わらなかった。

 駆動炉は暴走を起こし、中途半端な設計が災いして安全装置が機能せず、中規模次元震を起こしてしまった。

 これによって研究所の周辺では全ての酸素が光と熱の燃料となって消滅。

 生物は全て、苦しみを感じることなく死を迎えた。

 そしてこの事故に巻き込まれていた人の中に――――アリシア・テスタロッサの名前があった。

 ここまでの資料を読んで、俺は全てを理解した。

 研究者……特に、開発主任ともなれば家に帰ることも少ないだろう。

 俺がリンディさんとほとんど一緒に過ごしたことがないように、アリシアって子もプレシアと過ごした期間は短かったことだろう。

 プレシアはアリシアと過ごす時間を得るため、開発には真剣で必死に取り組んでいたはずだ。

 全てが終われば一緒に過ごせる。

 それが……まさか自分が責任者として関わっていた駆動炉によって、全てを失うなんて、夢にも思わなかったはずだ。

 プレシアは一体、どれだけ自分を責めただろうか。

 どれだけ自分の不甲斐なさを恨んだだろうか。

 それを、親と言う立場を経験していない俺が理解するのは、まだまだ時間がかかるだろう。

 ――――更に調査を進めた俺は、駆動炉の開発失敗がプレシアの責任になって裁判が起こされたことを知る。

 しかもそこに管理局は一切介入せず、全てがプレシア一人の責任として押し付けられていた。

 プレシアが違法な手段とエネルギーを用い、安全よりもプロジェクト達成を最優先したのが全ての原因である。

 当時の資料にはそう記されており、プレシアは別の研究所へ左遷された。

 開発失敗の責任は上層部や前任者の責任だと言うことはできたはずだ。

 管理局を介入させれば、それこそ本
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