33 記念
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ルに入る。
『たくさんの動物をご覧になりお楽しみいただけましたでしょうか?本日は列車にご乗車頂きましてありがとうございます。間もなく、列車は終点に到着いたします。ご利用ありがとうございました』
こうして列車は到着した。藤木も笹山も列車を降りる。藤木の父が次の予定を提案する。
「よーし、あの展望台に行こうか」
「うん、笹山さんもいいかい?」
「もちろん!」
一行は展望台に上った。そして、観覧車に乗ってから二度目となる静岡県の街々を見渡す。
(僕も笹山さんもこの場所に住んで会った・・・。もし笹山さんに会うことがなかったらどうなっていただろうか・・・?)
藤木は笹山のいない世界では自分は生きていけないかもしれないと思っていた。
「かず子、記念に藤木君と一緒に写真を撮らないかい?」
笹山の父が提案する。
「え?うん、そうね、藤木君、いいわよね?」
「え・・・?も、もちろんさ!」
笹山は藤木の手を取る。笹山の父は用意したカメラを持って二人を写そうとした。
「はい、笑って、笑って!!」
藤木と笹山は笑顔で写真を撮ってもらった。そして展望台を降りてショップへ向かう。
「藤木君、記念に何か買って行こう!」
「う、うん・・・」
ショップに着き、藤木は何を買おうか迷った。そして笹山が提案する。
「藤木君、あのストラップ買おうよ!」
「あ・・・そうだね」
藤木と笹山はストラップの種類が豊富で迷った。藤木は猿の形のストラップにしようと決めた。
「あ、藤木君はお猿さんにしたの?」
「う、うん」
「じゃあ、私は・・・」
笹山が手に取ったストラップは、鳥の形のストラップに決めた。その鳥は雀のように見えた。
「へえ、可愛い鳥だね」
「え?ありがとう・・・」
こうして二人はそれぞれが選んだストラップを購入した。また、各々の両親はお土産としてクッキーを買っていた。
「このストラップは私と藤木君が一緒に遊んた記念にしようね」
「うん・・・」
笹山が笑顔で言っていた。当然、藤木も笑顔でいられないわけがなかった。
「それじゃあ、帰りましょうか」
笹山の母が言う。
「うん、そうね」
こうして藤木の家族も笹山の家族も共に帰ることになった。そして分かれ道に差し掛かった時。
「それでは笹山さん、本日はありがとうございました」
藤木の母が挨拶した。笹山の母も礼をする。
「こちらこそウチの子と楽しませていただきましてありがとうございます。では失礼いたします」
その時、笹山が藤木に礼をする。
「藤木君、今日は楽しかったわ。ありがとう」
「え・・・?うん、僕も笹山さんと一緒で楽しかったよ。じゃあね」
「さようなら」
こうしてそれぞれの家族は別れた。そして藤木が両親に礼を言おうとする。
「あの、
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