33 記念
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を心配させまいと慌てて嘘をついた。そして乗る時が来た。藤木は笹山と同じ席に座った。そのとき笹山が藤木に話しかける。
「藤木君、私ちょっと怖いかな」
「え・・・?」
藤木は正直に言える笹山が羨ましく感じてしまった。対して自分は見栄を張って怖くないなんて嘘をついたのだから・・・。
「でも藤木君がいれば怖さも忘れるかもしれないわ」
「ど、どういうことだい?」
「あ・・・、ごめんね、何でもない・・・」
笹山は恥ずかしがった。そしてコースターが出発して上昇する。そして一気に下降し、乗客は全員悲鳴を挙げた。もちろん、藤木も笹山も悲鳴を挙げる。
「ひいーーーーーーーっ!!」
「キャーーーーーーーっ!!」
二人は振り落とされそうになると感じた。そして、終わった。
「笹山さん、悲鳴すごかったよ」
「藤木君もすごい悲鳴上げてたわ。やっぱり怖かったんじゃない」
「う・・・」
藤木は嘘がばれた。しかし、笹山は咎めることなく、寧ろ笑っていた。
「ハハハハハ、藤木君ったら強がっちゃって!」
「あ、う、うん、でも笹山さんもちょっとどころか結構怖がってたよ、ハハハハハ!!」
「やだ、藤木君ったら!!」
お互い笑いあった。それを見ていたそれぞれの両親は二人はかなり仲が良いと改めて感じていた。
そしてこの後、藤木は今度はのんびり楽しめるものがいいと思った。そして、いろいろな動物に会えるという汽車を見つけた。
「笹山さん、あの汽車に乗って色んな動物見に行こうよ!」
「え・・・、うん、いいわね、行こう!」
こうして一行は汽車に乗ることにした。藤木は再び笹山の隣の席に座る。列車が出発した。列車は森の中を走る。アナウンスが聞こえた。
『どうもご乗車ありがとうございます。この列車では様々な動物に巡り合う事ができますので、是非ご堪能下さい』
そして、模型ではあるが、トラが、ヘビが、ゴリラが見えた。
『この森の中では、トラ、ヘビ、ゴリラなどいろいろな動物が見えます。間もなく川に入ります。川をよく見ますと、ワニ、白鳥、カワウソに出会えます』
アナウンスの通り、ワニ、白鳥、カワウソが見えた。列車は鉄橋を渡り、今度はサバンナに入った。
『只今サバンナに入りました。ここにはシマウマ、ライオン、ゾウ、キリンなどがいろいろと見えます』
「藤木君、色々いるわね」
「うん・・・」
(笹山さんも楽しんでいる・・・、よかった)
藤木は自分が決めたアトラクションで笹山が楽しそうな表情をしているのがとても嬉しかったのだった。
サバンナでシマウマやライオン、ゾウ、キリンを見ると、今度は山に入った。アナウンスが入る。
『続いて、こちらの山には、リスやクマ、シカ、イノシシが住んでいます』
リス、クマ、シカ、イノシシが見える。そして列車はトンネ
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