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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第四十一話 家族を選ぶこと
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ら残された時間で、聞きたいことを聞いて、言いたいことを言っておこう。

「アンタは、やっぱりフェイトの親だよ」

「違うわ。 あの子は私の娘じゃない」

 プレシアは頑なにそう言う。

 だけど俺には分かる。

 それが嘘だってことが。

「そうやってアリシアを100%愛するためにフェイトを憎もうと必死になる所。 フェイトに愛を抱く度に憎もうとして、そうしきれない不器用さはやっぱり親子だと思う」

「あなたに何が分かるの!?」

 怒り任せに放たれた雷光。

 直撃すれば命はないだろうそれを、しかし俺は避けなかった。

 だってそれは俺に当たることなく、俺の目の前の床に直撃するだけだから。

 プレシアが優秀な魔導師なのはフェイトを見れいれば分かる。

 その人が、たとえ感情に身を任せたといえど、50mもない距離を外すなんてありえない。

 ならばこれはプレシアの意志だ。

「分かるさ。 俺はフェイトを見てきたから、アンタのことも多少は分かる」

「私がアレに似てるみたいな言い草ね」

「逆だよ。 フェイトがアンタに似てるんだ」

 フェイトはプレシアのために傷ついた。

 プレシアが自分の願いを叶えるために、叶わない分を自分が痛みとして背負ったあげようとしたからだ。

 もっと別の方法だってあったはずなのに、そうやって痛みの方向にしか物事を考えられない不器用さ。

 それを似てないだなんて言わせない。

 なんで親と子は似るのだろうか。

 血が繋がってるから?

 DNA、遺伝子が共通してるから?

 いや、きっとそう言うことじゃない。

 それはフェイトを見ていれば分かる。

「フェイトはずっと、アンタに憧れていたんだ」

「っ!?」

 ここで始めて、プレシアの表情が固まる。

 驚いた様子で目を見開き、言葉を失った様子に見える。

 流石に憧れているとは思わなかったのだろう。

「記憶がアリシアのコピーだったとしても、その時の記憶に嘘がなくて、フェイトとして生まれてからもアンタの側にいたなら、きっとフェイトはアンタに憧れを抱いたはずだ」

「……なぜ、私なんかを」

 それは、不意に溢れた彼女の本音なのだろう。

 自分なんかを、と。

 そうやって自分を見下す所だってフェイトそっくりだ。

「私は、あの子を傷つけてばかりで、否定してばかりだったのに……なのに、どうして憧れなんて」

 分からない。

 なぜ。

 疑問だけが、プレシアの中に浮かんでいるのだろう。

 親でも、子どもの心まではわからないだろう。

 だから俺が言う言葉だって、100%正解とまでは言わない。

 だけど
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