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剣の丘に花は咲く 
第五章 トリスタニアの休日
第一話 その男執事?
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決める筈なのに、自分の身柄についての会議に変わり。さらに話し合いから殴り合いに発展しかけるのを、士郎がどう口を出して止めよ――いややっぱ止めようと心の中で葛藤していると、開いた窓から一羽のフクロウが飛び込んできた。

「だからシロウはわたしの家に一緒に帰るって言ってるのよっ!」
「何言っているんですかっ! 独占はいけないとおもいますっ!」
「そうだね。特にあんたはいっつもシロウと同じ部屋に寝泊まりしてるんだから。こういう時くらいわたし達にも機会をくれなけりゃ公平じゃないんじゃないかい?」
「何言ってんのよあんた達っ! この頃あんた達も勝手に部屋に入って来てはベッドで寝てるじゃないっ! 最近やたら頻繁に入り込んできてるから、つい感覚が麻痺してたけど。最近シロウに起こされることより、あんた達の乳に挟まれて窒息死寸前で目が覚めることが多いのよっ! 何それ当てつけ?! 当てつけなの!? 喧嘩売ってんのなら喜んで買うわよっ! さあ、掛かってきなさいよっ!!」

「ねえシロウ。ゲルマニアに興味ない? あたしの実家結構ここから近いのよ? 一緒にあたしの屋敷に来ない? 色々とサービスしちゃうわよ」
「……」
「ほらほらタバサも何か言いなさいよ。いい所よゲルマニア。ちょっと暑いかもしれないけど。食事は美味しいし、景色も綺麗だし。何より美人が多いわよ……ほら、ここにも一人……ねぇシロウ、一緒にイきましょう」
「って何やってんのよキュルケッ!」
「何って? ナニ」
「い・い・か・ら・シロウから離れな――」

 ルイズとシエスタ、ロングビルが腕を捲くって、額をゴンゴンぶつけ合いながら啖呵を切っている横で、キュルケが士郎の身体にしなだれかかっていた。目を閉じ現実逃避していた士郎は、身体をすり寄せてくるキュルケの感触を無視していた。何の反応を示さない士郎に、キュルケは気分を悪くすることはなかった。反対に何も反応しないことをいいことに、キュルケは服を脱ぎながら士郎を床に押し倒そうとしていた。今にも士郎に食いつこうとするキュルケに気付いたルイズが、泡を食って止めに入ろうとした瞬間、キュルケとタバサが風竜の背に乗って入ってきた時から開けっ放しだった窓から一羽のフクロウが飛び込んできた。
 部屋の中に入ってきたフクロウは迷うことなくルイズに向かって行き。戸惑うルイズの肩に止まると、口に咥えていた書簡をルイズの手に落す。突然の出来事に呆然と手の上に落とされた書簡を見下ろすと、それに押されていた花押に気付き目を見開いた。直ぐに真面目な顔に戻したルイズは、書簡の中身を開き、軽く目を通すと軽く溜め息をつくと、床に転がったまま軽く目を開けこちらに目を向けている士郎に話しかけた。

「シロウ。残念ながら休暇は中止よ」
「そうか。……ザンネンダナ」

 全く残念そうな
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