サラトガ救出作戦〜物事が片付く時にはアッサリと片付いたりする〜
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ねぇんだぞ?タイマンって言ってたクセに、倉庫の中で30人で待ち構えてやがってよぉ」
何てバイオレンスな学生時代過ごしてるんですかこの人!?
「まぁ、罠だってハナから解ってたからな。ダチ2〜3人連れてってさっきの陽動やってもらって、その隙に総長をボコったら半分以上は怖じ気付いたんで残りは楽だったがな」
ケケケ、と笑いながら語る司令。暴走族の方々も、1vs1じゃ勝てないと思って人数揃えたんでしょうね……無意味でしたけど。
「お、見えてきたな」
そんな話をしながら歩いている内に、集合場所として指定されていた西の海岸に到着しました。
「てーとく、遅いでちよ。危うく置いて帰るトコだったでち」
「すまんなでち公、こっちは対象連れてたから足が遅かったんだよ」
「だ〜か〜ら〜、ごーやはでち公なんて名前じゃないっていつも言ってるでち!」
「わかったわかった、落ち着けでち公」
ムキイイイィィィィ!と怒りを顕にしているのは、潜水艦のゴーヤこと伊58さん。ウチの鎮守府には何人か居ますが、この人は一番古株のゴーヤさんで、司令にしょっちゅう噛み付いてます。
「はぁ……もういいでち。ゴムボートの準備は出来てるから、とっとと乗りやがれでち」
「おぅ、済まんな。他の連中は勢揃いか?」
「てーとくがドンケツでち。他の皆は避難してた住民も連れて、沖に停泊してる病院船に乗ってるでちよ」
「びょ、病院船!?どこからそんな物を……」
「どこって、ブルネイ政府だよ。人道的支援の為にって快く出してくれたぞ?」
司令が言うとどうにも嘘臭いです。
「……で、本当の所は?」
「アメ……ゲフン、某国に余計な茶々を入れて欲しく無かったんでな。ブルネイ政府を抱き込んで、大事にしちまえば向こうは手出ししにくいだろ?」
ブルネイ政府が出したという病院船を撃沈したとなれば、撃沈した国は非難が集中する。そして私達は名目上、その護衛として堂々と船に乗り込む事が出来ると。ははぁ、考えましたねぇ。
『あ、あのぅ……』
それまで理解が追い付いて無かったのか、終止無言を貫いていたサラトガさんが、漸く口を開きました……英語でしたけど。
『助けて頂いた事は感謝しております。でも貴方は一体……?』
『あ?自己紹介して無かったっけか?俺はブルネイにある日本海軍の泊地を取り仕切ってる提督だ。君達の身柄はウチが一時預かる事になってるんだ、よろしくな』
そう言って司令はサラトガに右手を差し出しました。サラトガさんも少し戸惑いつつ、握手に応じてます。
「だから、とっととボートに乗るでち!」
あ、忘れてました。
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